僕は詩織を部屋に送り、キッドを抱えて部屋に向かう
消灯の時間が過ぎて道が消えているところがある
キッドは今も気持ち良さそうに寝ている
部屋に着き、キッドが起きないように部屋のベッドに優しく寝かせた
そう独り言を呟くと
すごい体勢で目を覚ましたキッドは、ここは何処だとキョロキョロ周りを見渡し始めた
キッドは僕がすぐ側にいた事に驚いてビクともしない
複雑な気持ちすぎて言葉が出ない
まあでも怪盗キッドは素直だ。しっかりさっきの状況を話せば理解出来るはず
それを伝えると怪盗キッドははぁぁと大きなため息を吐いて1回起き上がらせていた上半身をボスっと倒した
ビックリしたのは僕もだが…
僕は口角を上げてキッドに伝える
キッドは天井を見上げてへっと鼻を人差し指で擦ってカッコつけている
唾を無意識に飲み込み変にむせてしまう
聞かれてるなんて思っていなかった…じゃあ寝ていたのも……全部演技…?
なんとも言葉に表せない気持ちで、頭がポカーンと頭が軽い感じがする
ただ一息つくのが精一杯だった
聞かれてたかとなんて言ってしまうと秘密事があったとバレてしまう…
僕は唾をまた飲み込んで言い直した
キッドは正直言って…馬鹿。重度の馬鹿だ。泥棒する時だけ頭が冴えて中々捕まってくれないのは変に悔しい
まあ今は裏で仲が深まっている。公務員で追っているふりをするのももう慣れてきた
キッドは予想通り誤魔化しが通じて完全な安心を得ることが出来た












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。