自殺じゃない。絶対違う。
だって、あんな元気な子が……
気が付くと涙を流していた。
私がいれば、絶対守れた。なのに、なんで警戒しなかった。
なんで殺したんだ。
ジミンがやって来て、私を抱きしめる。
・
違う。ジミンが来たとき、タトゥーの話を遮るように登場してた。
おかしい。
疑いたくなんてない。
大好きで大好きでたまんないから。
愛してるから。
私の“好きな人”だから。
私は涙を流し、ジミンが抱きしめているのを拒否した。
疑いたくない。
でも、
あの場にいたのは、ジミンだったから。
知りたくもない。
嫌だ。
ジミンはしばらくたっていたけど、すぐにどこかに行ってしまった。
信じたいよ……ジミナ……
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!