第7話

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2024/01/28 11:00


中島敦
……そうか、放送!
中島敦
校則には放送も含まれてる。
それで最初の教室に
呼び出せば、皆と合流出来る!

あなた

でも問題は、放送室が
何処か分からないんですよね。


中島敦
……うーん、あ。
中島敦
タマモなら
知ってるんじゃない?

タマモ
タマモ
…君達には教えない。

中島敦
そこをなんとか💦

あなた

タマモ、お願い。


タマモ
タマモ
分かった!
案内するね!

中島敦
(これならあなたちゃんに
頼んで貰った方が
良かった(´∵`ก)トホホ...)

あなた

あ、待って。
鍵は大丈夫かな?


芥川龍之介
僕が持っている。


芥川はポケットから鍵を取り出して、
見せてきた。

中島敦
何で持ってるんだ?

芥川龍之介
傷薬の横に置いてあった。
気づかなかったのか。

あなた

そりゃ中島さんは
座ってましたし、
私は身長的に見えませんよ…


タマモ
タマモ
兎に角行こ!あなた!


タマモが先導して歩き、放送室に向かった。

そして放送室に着き、芥川が鍵を開けた。

あなた

えっと明かり明かり……



モフッ!

あなた

モフ?


中島敦
あなたちゃん…?
何、掴んでるの?

あなた

何って…(゜ロ゜)ギョエッッ!!



私が触っていたのは棚の上にあった黒い塊だった。
慌てて手を退けた。

あなた

て、手が真っ黒!?


タマモ
タマモ
うわ〜ホコリ臭い( •́ฅ•̀ )

あなた

ホコリ…あ、ホコリか。
これ。



上着に手の汚れをなしくりつけて綺麗にし、
もう一度黒い塊をまじまじと見た。

あなた

よく見えないな…
明かりつけよう。


中島敦
明かりあったよ。


中島さんが明かりをつけたおかげで
黒い塊の正体が分かった。

あなた

…!!

あなた

猫だ、これ!


中島敦
もしかしてヒントの!?

タマモ
タマモ
なんだ、リンだったの。

あなた

リン?


タマモ
タマモ
その猫の名前だよ。
其奴は綺麗好きだから、
少しでも汚れると
落ち込んで動かなくなるんだ。

あなた

…だったら綺麗に
してあげなきゃ。


中島敦
でも綺麗に出来る
物なんてないよ?

あなた

私の上着で綺麗にします。



猫を抱き上げ上着でつつみ、
痛くないように擦り始めた。

すると段々とホコリが取れた。

あなた

…!

あなた

(この子、背中に
四葉のクローバーみたいな
模様がある。)


リン
リン
うぅん…
リン
リン
リン
リン
あなた?

タマモ
タマモ
何やってんのリン。
タマモ
タマモ
いくら寝るのが好きとはいえ、
こんな所で寝るから
ホコリ被って動けなくなるんだよ。

リン
リン
だって眠かったんだもん…
リン
リン
でも、"また"あなたが
助けてくれた。

あなた

(また?)


芥川龍之介
…目的を忘れてないか。

あなた

あ、そうでした。

あなた

……しまった。
機械の使い方が
分からない。


リン
リン
大丈夫だよ〜
リンが代わりにやって
あげる。


リンは機械に飛び乗り、ボタンを押し始めた。

リン
リン
はい、これで何時でも
放送出来るよ〜

あなた

ありがとう、リン。


リン
リン
えへへ〜‪⸝⸝- ̫ -⸝⸝‬

あなた

(くそ可愛い…!!)

あなた

(あ、今気づいたけど
リンのしっぽ二つある?)

あなた

(…まぁ良いか。
放送しなきゃ。)



マイクに近づき、話し始めた。

あなた

🎙『探偵社の人達、
聞こえますか?あなたです。
中島さんと芥川……さんも
一緒です。』

あなた

🎙『校則をチャラにする
方法があります。
それは破った数だけ
校則を守る事です。』

あなた

🎙『あなた達は二つ破った。
つまり、まず一つ目は
この放送に従えば
一つチャラに出来る。』

あなた

🎙『この放送に従い…』

あなた

🎙『歩いて玄関口に
行ってください。』

あなた

🎙『私は玄関口の
鍵を見つけてから
合流します。』


中島敦
…え?

あなた

🎙『……ご武運を。』

あなた

リン、切って。


リン
リン
分かった〜


リンに放送を終了して貰った。

中島敦
ちょっと待って、あなたちゃん。
"私は"って?
私達じゃなくて?

あなた

…校則をチャラに出来るとはいえ、
これ以上は危険です。

あなた

私は大丈夫みたいですし、
私だけで見つけてきます。
だから先に玄関口へ。


芥川龍之介
それで脱出出来るという
保証はあるのか?

あなた

…ありません。

あなた

でもこれ以上、
あなた達に怪我
して欲しくありません。

あなた

…今度は怪我だけじゃ
済まないかも知れない。



それで二度と皆と会えなくなって、
そしたら本当に独りになっちゃう。
それが一番怖い。

中島敦
……嫌だ。

あなた

…聞いてました?


中島敦
聞いてたよ。
だからだ。
中島敦
僕達が閉じ込められたのは
きっと何か理由がある。
中島敦
それを知らずに君に
鍵を取ってきて貰って、
待つだけなんて嫌だ。
中島敦
それに怖いって言ってた君を
一人にしたくないんだ。

あなた

…!!


芥川龍之介
いや、人虎は玄関口に行け。
その怪我では足でまといだ。

中島敦
う、それは…

タマモ
タマモ
…仕方ないなぁ。
タマモ
タマモ
リン。

リン
リン
分かってるよぉ〜


タマモとリンは中島さんに近づいた。
すると、中島さんの足の怪我が治った。

中島敦
怪我が…!

タマモ
タマモ
タマモとリンは小さいから
あなたを守るのに限界があるし、
君達にも居て貰う事にするよ。
タマモ
タマモ
…でも足でまといになったら
承知しない。

中島敦
…分かった。

あなた

(…確かに普通じゃないな、
この二匹。
可愛いだけじゃなかった。)


リン
リン
そうと決まれば、
七不思議のセンセイが
居る所に行こ〜
リン
リン
職員室になかった鍵は
全部七不思議のセンセイが
それぞれ持ってるから〜

タマモ
タマモ
七不思議のセンセイについては
案内しながら話すよ。
タマモ
タマモ
あなた、行こ!

あなた

…うん!



タマモとリンを両肩に乗せて、
七不思議のセンセイのもとに向かった。

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