第2話

B5
47
2024/06/14 09:41
フョードル
フョードル
おや…出迎えですか。ありがとうございます
ダニー
ダニー
嗚呼…君達は…それにザック…
ダニー
ダニー
どうしてザックは一緒に行動しているんだい?
ザック
ザック
俺が敵わなかったんだよ
ダニー
ダニー
あのザックが?
太宰
太宰
へえ、アイ君、「あの」ってつくぐらい
ここでは強いんだね…。
フョードル
フョードル
驚きですね
ダニー
ダニー
それはどういう驚きなんだい
フョードル
フョードル
あんなにも弱かったのに…という意味でです
ダニー
ダニー
ザ、ザックを「あんなに弱い」…?
フョードル
フョードル
戦ってみます?^^
ダニー
ダニー
遠慮しとこう…
ザック
ザック
そのほうが身の為だぞ
フョードル
フョードル
ええ、賢明な判断です。白衣を着てるだけあって、少しは知能がありそうですね
太宰
太宰
他の人はどれだけ弱いんだろうねぇ?
フョードル
フョードル
恐らく5分もあれば片が付きますよ
ダニー
ダニー
(ご、5分…!?とんだバケモノ集団だ…)
ダニー
ダニー
さ、さあ、早く上の階へ行ったらどうだ?
フョードル
フョードル
ふふっw怯えてるのが透けて見えますね
フョードル
フョードル
まあその潔さに命じて見逃してあげましょう
太宰
太宰
一応、調べていったらどうだい?
フョードル
フョードル
元よりそのつもりです
太宰
太宰
そうだろうと思ったよ
太宰
太宰
ところで、名前はなんて言うんだい?
ダニー
ダニー
ダニエル・ディケンズです。
ダニーの名称で親しまれているよ
フョードル
フョードル
ではディケンズさん。
この階を案内してください
太宰
太宰
エル君エル君ッ!!どこかに穏やかに
死ねる薬はないかいッ?
ダニー
ダニー
あ、ありません。
太宰
太宰
この医者の階でも駄目か〜
ダニー
ダニー
なんです?殺したい人でも?
太宰
太宰
殺したい人なんて自分の手で殺せばいい。でも、自分だけは自分の手では殺しきれない。
ダニー
ダニー
自殺…
太宰
太宰
あぁ。入水も首吊りも毒キノコも駄〜目
てんで効果がないよ
ダニー
ダニー
身体が丈夫なんですねえ?
太宰
太宰
残念ながら男に解剖される趣味は
持ち合わせていないよ
フョードル
フョードル
女になら解剖されても良いと?
太宰
太宰
あぁ!美女に解剖されるなら、
あわよくば心中できるなら!
これ以上に幸せなことはないよ
フョードル
フョードル
相変わらず変な人です
太宰
太宰
それは君も対して変わんないだろう
太宰
太宰
ま、薬がないならいいや、
早く上の階へ行こうか
ダニー
ダニー
こっちです
ザック
ザック
(ん、こっち…違くねえか…?)
フョードル
フョードル
待ちなさい、ディケンズ
ダニー
ダニー
バレました?
フョードル
フョードル
はぁ…先程の言葉、撤回致します。
フョードル
フョードル
やはりこの建物にロクな知能をもつ人間は居ませんでした
太宰
太宰
まあ、違う方向に進んでいることは
誰でもわかるね。
ザック
ザック
なんでだ?俺は元々構造知ってるが、
お前らは知らないはずだろ
フョードル
フョードル
簡単なことです。B6で歩き回ったでしょう。それは、次の階がおよそどのような形をしているか検討を付けるためです
太宰
太宰
そして、この建物は複雑のようで簡単な構造だった。
フョードル
フョードル
そして迂回するようにして入り口と対角線を描いた方に出口はあった。貴方が違う方向に進ませようとしていたのは明らかでした
太宰
太宰
一体全体、どこへ連れて行こうとして
いたんだろうねえ…ダニー?
ダニー
ダニー
はは…本当に凄い人達だ…
ダニー
ダニー
……解剖室。
太宰
太宰
男に解剖される趣味はないと言ったはずだが
フョードル
フョードル
死ぬつもりもありませんしね
ダニー
ダニー
綺麗な目だと思ったんだ。
叫ぶほどではないがね…。
特に…フョードル
フョードル
フョードル
僕ですか
ダニー
ダニー
貴方は素敵な目をしている…
真っ黒な死んだ目をしていながらも
利己的な所が隠し切れない目が
ダニー
ダニー
綺麗だと思ったんだ
フョードル
フョードル
下らないですね。殺してあげましょうか
太宰
太宰
へえ〜…フョードル君の目が?
とんだ変わった趣味の人も居るもんだ
  フョードル様お得意の頭から血ださせるやつ
フョードル
フョードル
ばあん、です
ザック
ザック
(触れてもねえのに…)
ザック
ザック
(殺そうと思えば出会い頭で殺せたのか…)
太宰
太宰
却説、次の階へ行こうか







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