ダウンした千代を抱え 、そう呟く 。
今は飛行場襲撃中で 、俺は金を回収している
エスの護衛 、と言ったところか 。
機内の奥から走ってくるエスを呼び止め 、
千代を渡す 。
エスの前に付きながら 、俺らは機内からでる 。
エスが自分の車に乗ったのを確認し 、
俺は 、走って傍に置いてあった愛車に乗り 、
エンジンをかける 。
俺は突っ込んできたパトカーに向けて 、
アタックを仕掛けた 。
無線を連打する音が 、ふたつ程聞こえる 。
他は護送されてしまったようだ 。
警察にアタックを仕掛けながらも 、
ALLINのメンバーを探す 。
うろちょろしていると 、
複数人のダウン者が見えた 。
そこで車を止め 、シートベルトを外し 、
車から降りた 。
すると 、案の定突っ込んできたパトカーを
避け 、運転している人向けて撃ち続ければ 、
パトカーは止まった 。
ダウンしていた警察を見て 、
つい声を出してしまう 。
別にコイツの事が嫌いって訳じゃない 。
決して嫌いでは無い 。
アイツの無駄にデカい声がまだ聞こえてくる 。
いつまで叫んでるんやら 。
助手席に座らせ 、
今にも意識を手放しそうなCPUにそう言えば 、
少し安心したような声で返事をした 。
可愛いな ~ 、なんて思っていると
突然 、アタックを受ける 。
ハンドルを切り 、丁度あった脇道に入り 、
車から降りる 。
追ってくるパトカーに銃口を向け 、
そのまま撃ち続ける 。
前輪 、後輪 、ひとつずつパンクさせ 、
車に乗り 、脇道を抜ける 。
そんな呟きは 、
銃声によって掻き消される 。
その銃声とは 、俺の真左でしたもので 、
銃弾は窓ガラスを突き抜け 、
俺の肩や頬を掠める 。
シートベルトを外し 、
外に出て銃を構えるも 、一足遅く 、
頭を撃ち抜かれ 、後ろに倒れる 。
俺は車に寄りかかる形になってしまった 。
力の入らぬ手で無線を連打をする 。
だらだら と流れる血が不愉快だ 。
微かに聞こえてくる無線の声に応答するように
また連打する 。
いる 、その意味を込めてまた連打をする 。
すると 、突然 、こちらに走ってきていた
警官が呻き声をあげて 、倒れた 、
何が起こったのか分からず 、
ぼーっとしていると 、その警官の後ろから
知っている顔が 。
俺を担ぎ 、近くに止めてある 、
なしまの車に俺を乗せる 。
暫くすれば 、意識を手放しかけたCPUが
運ばれてきた 。
なしまのその優しい言葉に
離れそうになる意識を必死に引き戻す 。
流れる血と 、段々冷たくなっていく俺の手を
見つめていると 、車が止まる 。
どうやらアジトに着いたらしい 。
なしまはナリエルに俺とCPUを渡す 。
ナリエルは返事をし 、俺らを受け取ると 、
医療バックからピンセットや除細動器 、
止血キットなどを取り出している 。
俺の顔を覗いたナリエルは
そう優しく言った 。
俺は小さくこくり 、と頷く 。
ぼやける視界の中 、大人しく待っていると 、
ナリエルが俺の横に来る 。
銃弾が体内から取られていく 。
この感覚は気持ち悪くて 、
全く慣れそうにない 。
次に慣れた手つきで止血をし 、
その部位に包帯を巻いていく 。
俺の場合は頭だった 。
その後 、除細動器を使われる 。
段々と意識が覚醒してきたのが分かった 。
そう言って 、
ナリエルは俺に手を差し出してくれる 。
俺はその手を取り 、
ふらつく足で立ち上がった 。
ヘリに乗って 、段々と上昇していく
ナリエルが手を振る 。
軽く振り返せば 、彼女はそのまま
飛行場の方へ飛び立っていった 。
ふぅ 、と一息ついていると 、
CPUが松葉杖をつきながら近づいてくる 。
ぽんぽん 、とCPUの頭を撫でる 。
彼にはこれといった感情が無いから 、
俺をただただ見つめるだけだった 。
〜
暫く座ってCPUと話していれば 、
逃げてきた人が続々とアジトに帰ってくる 。
血でぐちゃぐちゃになった人もいれば 、
そうではない人もいる 。
元々 、撃たれてなかった足は
松葉杖なしでも充分に動かせるようになる 。
それはCPUも同じのようで 、
松葉杖を取っていた 。
そう言って彼は俺に手を差し出した 。
素直に彼の冷たい手に自身の手を重ね 、
立ち上がる 。
そうCPUにお礼を言えば 、手を引かれる 。
なすがままに着いていけば 、
そのままアジトに入れられる 。
俺をソファに座らせたかと思えば 、
仲間に呼ばれ 、そちらに行ってしまった 。
ポケットからスマホを取り出し 、
Twixを開く 。
あ 、Violet Fizz 開いてる … 、
後で顔を出そうかな 、なんて考えていると
視界の端からひょこりと白い犬のマスクが
出てくる 。
背後からした声に俺と白井は驚いて
ばっ 、と振り向く 。
そこには
めちゃくちゃ不機嫌そうなモンさんが 。
段々 、青ざめていく俺と 、
くすくす笑っている白井 、
不機嫌なボス 、
そしてその隣で静かにニコニコしてるなしま 。
俺 、おわりでは???
すまん 、ヘラシギさん … 俺 、行けないカモ 、
そんな地獄の状況で 、無慈悲になるスマホの
通知音 。
それは 、ついさっきヘラシギさんにした
DMのお返事だった 。
◇ ◇ ◇
長くてすまそ
書きたいのを詰め込み 、締めどうしようか
迷子になってたらこんな長くなりました
めちゃくちゃ長いので昨日投稿出来なかった分は
これでチャラってことで … 、
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!