第5話

1,943
2024/06/27 11:13
 
  
(なまえ)
あなた
  っ … い゛ってェ ~ 、  
 
  ダウンした千代を抱え 、そう呟く 。


  今は飛行場襲撃中で 、俺は金を回収している

  エスの護衛 、と言ったところか 。
 
 
千 代 田 ヨ ウ
  っ … 足りないなら 、俺から  
  抜いて 、いいよ …?
 
(なまえ)
あなた
  ん 、ありがと 。
  でも大丈夫 …… かな 、  
 
(なまえ)
あなた
  それよりも 、
  お前は安静にしてろ 。  
 
エ ス ターク・z・ダーク ネ ス
  〈 回収終わりました 。 〉  
 
ALLIN 無線
  私 、回収行きますね 。  
 
 
  機内の奥から走ってくるエスを呼び止め 、

  千代を渡す 。
 
 
(なまえ)
あなた
  俺 、ラークに変わるから  
  コイツを頼む 。
 
エ ス ターク・z・ダーク ネ ス
  うっす!  
 
 
  エスの前に付きながら 、俺らは機内からでる 。


  エスが自分の車に乗ったのを確認し 、

  俺は 、走って傍に置いてあった愛車に乗り 、

  エンジンをかける 。


  俺は突っ込んできたパトカーに向けて 、

  アタックを仕掛けた 。
 
 
(なまえ)
あなた
 〈 飛行場にダウンしてて
   護送されてない人いたら  
   連打してくれ 。 〉 
 
 
  無線を連打する音が 、ふたつ程聞こえる 。


  他は護送されてしまったようだ 。


  警察にアタックを仕掛けながらも 、

  ALLINのメンバーを探す 。


  うろちょろしていると 、

  複数人のダウン者が見えた 。



  そこで車を止め 、シートベルトを外し 、

  車から降りた 。


  すると 、案の定突っ込んできたパトカーを

  避け 、運転している人向けて撃ち続ければ 、

  パトカーは止まった 。
 
 
(なまえ)
あなた
  … げッ 、リアじゃン 、  
 
 
  ダウンしていた警察を見て 、

  つい声を出してしまう 。


  別にコイツの事が嫌いって訳じゃない 。


  決して嫌いでは無い 。
 
 
ニ ッ ク ス・リ ア
  貴様 、なんだ
  その反応はァ!?  
 
ニ ッ ク ス・リ ア
  というか 、我の事は 
  本名ではなく 、皇帝と呼べと  
  いつも言っているだろう!?
 
(なまえ)
あなた
  アー 、ハイハイ 。  
  分かったから 。皇帝サーン 、  
 
(なまえ)
あなた
  それじゃ 、
  この子貰ってくネ 。  
 
ニ ッ ク ス・リ ア
  あ 、おい!!!  
 
 
  アイツの無駄にデカい声がまだ聞こえてくる 。


  いつまで叫んでるんやら 。
 
 
(なまえ)
あなた
  〈 CPU回収した 。このまま  
    アジトに逃げる 。〉  
 
CPU
  ごめン 、
  だいじょブ 、だっタ…?  
 
(なまえ)
あなた
  心配するな 。
  というか 、
  無理に喋らなくていい 。  
 
CPU
  … うン 。  
 
 
  助手席に座らせ 、

  今にも意識を手放しそうなCPUにそう言えば 、

  少し安心したような声で返事をした 。


  可愛いな ~ 、なんて思っていると

  突然 、アタックを受ける 。
 
 
(なまえ)
あなた
  チッ 、着けてきやがった 、  
(なまえ)
あなた
  〈 パトカー1台 、
    相手する 。〉  
 
 
  ハンドルを切り 、丁度あった脇道に入り 、

  車から降りる 。


  追ってくるパトカーに銃口を向け 、

  そのまま撃ち続ける 。


  前輪 、後輪 、ひとつずつパンクさせ 、

  車に乗り 、脇道を抜ける 。
 
 
(なまえ)
あなた
  あのパトカー 、
  ひのらんだよな … 。  
 
 
  そんな呟きは 、

  銃声によって掻き消される 。


  その銃声とは 、俺の真左でしたもので 、

  銃弾は窓ガラスを突き抜け 、

  俺の肩や頬を掠める 。
 
 
(なまえ)
あなた
  っ 、先回り 、して  
  やがったか 。
 
 
  シートベルトを外し 、

  外に出て銃を構えるも 、一足遅く 、

  頭を撃ち抜かれ 、後ろに倒れる 。


  俺は車に寄りかかる形になってしまった 。


  力の入らぬ手で無線を連打をする 。


  だらだら と流れる血が不愉快だ 。
 
 
ALLIN 無線
  これ 、あなた?  
 
 
  微かに聞こえてくる無線の声に応答するように

  また連打する 。
 
 
Mon D
  〈 近くに警察 、いル? 〉  
 
 
  いる 、その意味を込めてまた連打をする 。


  すると 、突然 、こちらに走ってきていた

  警官が呻き声をあげて 、倒れた 、


  何が起こったのか分からず 、

  ぼーっとしていると 、その警官の後ろから
 
  知っている顔が 。
 
 
無 馬 か な
  お迎え 、来たよ 。  
 
 
  俺を担ぎ 、近くに止めてある 、

  なしまの車に俺を乗せる 。


  暫くすれば 、意識を手放しかけたCPUが

  運ばれてきた 。
 
 
無 馬 か な
  ふたりともお疲れ様 。  
  飛行場 、成功だよ 。
 
(なまえ)
あなた
  … よかった 、  
 
無 馬 か な
  だから 、アジトまで  
  頑張って耐えてね 。
 
 
  なしまのその優しい言葉に

  離れそうになる意識を必死に引き戻す 。


  流れる血と 、段々冷たくなっていく俺の手を

  見つめていると 、車が止まる 。


  どうやらアジトに着いたらしい 。
 
 
無 馬 か な
  ナリエル ~ 、
  このふたりを頼んだ ~  
 
 
  なしまはナリエルに俺とCPUを渡す 。


  ナリエルは返事をし 、俺らを受け取ると 、

  医療バックからピンセットや除細動器 、

  止血キットなどを取り出している 。
 
 
マ イ ゴ・二 = ナ リ エ ル
  先にCPUから起こすな ~ 。  
  それまで頑張るんじゃぞ 。
 
 
  俺の顔を覗いたナリエルは

  そう優しく言った 。


  俺は小さくこくり 、と頷く 。


  ぼやける視界の中 、大人しく待っていると 、

  ナリエルが俺の横に来る 。
 
 
マ イ ゴ・二 = ナ リ エ ル
  待たせたのぉ 、
  今から治療するからな ~ 。  
 
(なまえ)
あなた
  ッ … すまない 、  
  たの 、んだ … っ  
 
マ イ ゴ・二 = ナ リ エ ル
  わしに任せるんじゃ 、  
 
 
  銃弾が体内から取られていく 。


  この感覚は気持ち悪くて 、

  全く慣れそうにない 。


  次に慣れた手つきで止血をし 、

  その部位に包帯を巻いていく 。


  俺の場合は頭だった 。


  その後 、除細動器を使われる 。


  段々と意識が覚醒してきたのが分かった 。
 
 
マ イ ゴ・二 = ナ リ エ ル
  治療終わったぞ ~ 。  
  立てるか?
 
 
  そう言って 、

  ナリエルは俺に手を差し出してくれる 。


  俺はその手を取り 、

  ふらつく足で立ち上がった 。
 
 
マ イ ゴ・二 = ナ リ エ ル
  暫くは安静にして  
  おるのじゃぞ ~
 
(なまえ)
あなた
  おー 、ありがとな ~  
  なりえる ~
 
 
  ヘリに乗って 、段々と上昇していく

  ナリエルが手を振る 。


  軽く振り返せば 、彼女はそのまま

  飛行場の方へ飛び立っていった 。


  ふぅ 、と一息ついていると 、

  CPUが松葉杖をつきながら近づいてくる 。
 
 
CPU
  ピック 、ありがとう  
 
(なまえ)
あなた
  礼なんていらないよ 。
  仲間を助けてやるのも傭兵の  
  仕事だ 。
 
 
  ぽんぽん 、とCPUの頭を撫でる 。


  彼にはこれといった感情が無いから 、

  俺をただただ見つめるだけだった 。
 
 
 〜
 
 
  暫く座ってCPUと話していれば 、

  逃げてきた人が続々とアジトに帰ってくる 。


  血でぐちゃぐちゃになった人もいれば 、

  そうではない人もいる 。


  元々 、撃たれてなかった足は

  松葉杖なしでも充分に動かせるようになる 。


  それはCPUも同じのようで 、

  松葉杖を取っていた 。
 
 
CPU
  アジト入ろ 。  
  立てル?
 
 
  そう言って彼は俺に手を差し出した 。


  素直に彼の冷たい手に自身の手を重ね 、

  立ち上がる 。
 
 
(なまえ)
あなた
  ありがと 。  
 
 
  そうCPUにお礼を言えば 、手を引かれる 。


  なすがままに着いていけば 、

  そのままアジトに入れられる 。
 
 
CPU
  あなたは座って   
  待っててね 。
  
 
  俺をソファに座らせたかと思えば 、

  仲間に呼ばれ 、そちらに行ってしまった 。


  ポケットからスマホを取り出し 、

  Twixを開く 。


  あ 、Violet Fizz 開いてる … 、


  後で顔を出そうかな 、なんて考えていると

  視界の端からひょこりと白い犬のマスクが

  出てくる 。
 
 
白 井 満 太
  なにしてんの?  
 
(なまえ)
あなた
  ン ~?
  暇つぶし 。  
 
白 井 満 太
  じゃあ 、俺と話そ 。  
 
(なまえ)
あなた
  話すっても何話すんだ?  
 
白 井 満 太
  ん ~ … 、何話したい?  
 
(なまえ)
あなた
  俺に全振りかよ(笑)  
  ん ~ 、そうだな … あ 、  
 
(なまえ)
あなた
  そういえば 、ここに来る前  
  わきをに
  バイク貰ったんだよ 。  
 
(なまえ)
あなた
  白井にも後で見せてやンよ 。  
 
白 井 満 太
  へぇ ~ 、他のギャングから  
  貰ったの見せちゃうんだ?
 
(なまえ)
あなた
  別にいいだろ 。
  モンさんにも見せたし 。  
 
Mon D
  へぇ 、あれわきをから  
  貰ったヤツなんダ 。
 
 
  背後からした声に俺と白井は驚いて

  ばっ 、と振り向く 。


  そこには

  めちゃくちゃ不機嫌そうなモンさんが 。
 
 
(なまえ)
あなた
  え゛。  
 
白 井 満 太
  …… あ 、(笑)  
 
 
  段々 、青ざめていく俺と 、
 
  くすくす笑っている白井 、

  不機嫌なボス 、

  そしてその隣で静かにニコニコしてるなしま 。


  俺 、おわりでは???

  すまん 、ヘラシギさん … 俺 、行けないカモ 、


  そんな地獄の状況で 、無慈悲になるスマホの

  通知音 。


  それは 、ついさっきヘラシギさんにした

  DMのお返事だった 。
 
 







 ◇ ◇ ◇
 
 長くてすまそ



 書きたいのを詰め込み 、締めどうしようか

 迷子になってたらこんな長くなりました



 めちゃくちゃ長いので昨日投稿出来なかった分は

 これでチャラってことで … 、

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