第22話

いじめ side珠莉
381
2018/08/31 15:12
07/14 00:00
To:開催者X
title:ミッション
ミッション成功のため、瀬戸鈴菜へと罰は
なしとする。
私は順番通りにこっちゃんに投票をする。
ピロンッ♪
07/14 08:00
To:開催者X
title:投票結果
《投票結果》
1位、鹿島瑚子(11票)

《ミッション》
鹿島瑚子は伊藤珠莉を殺せ。

《失格者》
瀬戸鈴菜
















綺麗な月の夜、たった今私はこっちゃんに
首を絞められている。


あのメールを見た時、私はもう決めていた。
こっちゃん達に生き残ってもらいたいな…
私が見る走馬灯、それは初めて2人と出会い
仲良くなった時のことだった…


〜1年前の春〜
当時、かなり地味でクラスで影のような存在
だった私。


鹿島さんはセミロングの黒髪。パッと見、
普通の子でクラスの数人と一緒に行動。


藍川さんは授業でいつも寝て、クラスの中で
も声を聞いたことがある人はあまりいない。
やっぱり、クラスカーストはあるから地味な
私はいじめられる対象となった。


派手な女子達は自分達のグループ以外の人が
派手な格好をすると警告なようなことをし、
それでもやめなかったらいじめていた。


私は派手な格好はしなかったが、地味という
ことでいじめられ始めた。
机には落書きをされ、上履きは隠され、校舎
裏に呼び出されてはお金を巻き上げられたり
して…
とある日の休み時間。私は授業が始まるまで
トイレにこもっていた。


毎日が怖いな……


そんなことを思っていると…
コンコン…
突然、ドアをノックされた。
鹿島瑚子
ねぇ、珠莉ちゃん?私、同じ
クラスの鹿島瑚子っていうん
だけど分かるかな…
伊藤珠莉
…………分かります…
鹿島瑚子
学校、辛い?
伊藤珠莉
……はい…
鹿島瑚子
きっと、明日から少しは楽しく
なるから頑張って来て!
扉越しに明るい声でそう言った。
伊藤珠莉
え…?
鹿島瑚子
それじゃ!
その後の授業もいつも通りで放課後は残され
いじめられてから帰った。
部屋で私は考え事をしていた。
いじめられる呼び出しとか以外で誰かに話し
かけられたの初めてだな…
明日からは少し楽しくなるってどういう意味
だったんだろう…
私はそう思いながらも、次の日も学校へ。
早めに学校に行くと、いつも通り私の机には
沢山の落書きやゴミが置いてあった。周りの
女子はクスクスと笑うばかり。男子は遅い人
が多いし、早くてもまだ春なので言えない人
が多かった。
先に散らかされたロッカーを綺麗にすると、
雑巾を取って濡らし、机を拭いていると…
女子
ね、ねぇ、アイツ…
女子
マジ有り得ない…
ヒソヒソと話し出し、私はその方を向く。
そこにいたのは…
鹿島瑚子
珠莉ちゃん、おはよ!
そう言って私に向かって笑ったのは、黒髪を
茶髪に変え、ストレートからゆるくウェーブ
のかかった派手な鹿島さんだった…

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