異形の内部には敵兵が殆どいなかった。
しかしその代わりにモンスターがいる。
ビッキー達でも対応出来る範囲なので問題はないが、犬だったり触手の生えた花が浮いていたり、とても現実的じゃない物体ばかり出てくるのでそのうちビッキー達は、
と、疑い始めた。
少し怖い想像をしつつも、ビッキー達は3層を難なく抜け出し、第2層に進んでいた。第2層は空中に通路が浮いていて、リフトを使って移動するようになっている。
たまにスイッチを押さないと動いてくれない物もあったりして、ビッキー達は足止めを喰らったりもしていた。
そんな時だ。
と、ビッキーが質問をした。
"何処にあるかの目星は付いているのかい?"
ビッキーは顎に手を当て、何か困惑するような表情を見せた。
考えを巡らせる中、ビッキー達は第2層を進んでいく。
進んでいる途中で、ビッキー達は聞き覚えのある声を耳にした。
その時ビッキー達のいた足場の、横のリフトを使って移動すると、声のする部屋に通じているらしき自動開閉の扉がある。どうやら横のスイッチを押せば開くようで、ビッキーは躊躇なくスイッチを押した。
扉が開き、中のまちゃかりと奇怪な動きをする人型のゴツゴツした青い岩石で覆われた怪物が交戦している光景をギークが目にすると、重力操作を使って扉をこじ開けて中に入る。ビッキーやファマスもそれに続いて侵入する。
女神の一族とは、偽りの神を倒したとされる女神エクレールの子孫達の事である。彼ら一族は女神魔法を使用する事はもちろん、その他にも何らかの力を秘めている存在が、稀に生まれる事があるとされている。
ビッキーは異形攻撃を剣でいなしながら、まちゃかりと話を続ける。
ビッキーが異形の攻撃を弾ききれずに吹っ飛んだ。異形がそのまままちゃかりに左腕を下ろしてくるのを、まちゃかりがキックでガードする。ガードによって生まれた隙を利用してギークが異形の腹の真ん中にパンチを決めた。
異形は滑るように後退したものの、「うぉぉ……」というような呻き声を上げただけで、攻撃が効いてるようには見えない。体を覆う青い岩石も傷一つついていない。
ファマスが試しに銃を取り出して発砲してみるが、やはり表面を掠めるくらいで効果はないようだ。
まちゃかりが異形に蹴りを入れる。やはり異形の体に傷が入ることもなく、何も感じなかったかのように平然としている異形は、まちゃかりの方を向き、左腕を振り下ろしてくる。
その時。
異形の後ろの壁が破壊され、異形が呻き声を上げ、左腕の動きを止めた。まちゃかりは困惑して、
と声を上げた。
まちゃかりが異形の横から背後を覗いてみる。
すると、そこには緑のセーターを着て黒いズボンを履いている黒髪の青年と、桃髪の桃色の着物を着た少女がいた。
黒髪の青年は……いもむしだ!
to be continued…
















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。