部屋の窓は固く閉ざされ、扉には鍵がかけられていた。
私は椅子に座らされ、五人に囲まれている。
彼らの笑顔に囲まれているのに、胸は締めつけられるように苦しかった。
トレイ先輩がまっすぐ言い放つ。
リドル先輩の鋭い声に、反論は喉の奥で凍りつく。
トレイ先輩は優しく髪を撫でてくる。
ケイト先輩がスマホを構え、笑うように促す。
冗談みたいに言うのに、声がやけに冷たい。
デュースが震える声で手を握りしめる。
その必死さに、返す言葉を失う。
――もう、逆らえなかった。
言いたくなかった。
でも..言わなきゃいけなかった。
口にした瞬間、全員の顔がぱっと明るくなる。
リドル先輩が満足げに頷く。
トレイ先輩が私の頭を撫でながら低く囁く。
ケイト先輩はスマホを構えたまま嬉しそうに笑う。
エースがニヤリと笑う。
デュースが強く手を握り込む。
私はただ、引きつった笑みを浮かべるしかできなかった。
――まるで本当に、お人形になったみたいに。
??
数日後。
噂好きな生徒たちが中にはでとある話をしていた。
その会話を聞いていたのは、”サバナクロー寮の3人”だった。
ラギーが口笛を吹く。
ジャックが拳を握りしめる。
レオナの笑みは底知れず、三人の影が伸びていく。
――知らぬ間に、別の檻が迫っていることをあなたのリアル本名 下の名前はまだ知らなかった。
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Episode2-1 🏜️寮編




















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。