第3話

1d 2 / 100 とある女
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2026/01/26 14:35 更新

_____ 造船所

ここに、一人の女がいた。

あなた
あ"ー、つっかれた !! 

2019 年に千空達現代人と同じく、とある場所で石化した女だ。

彼女の座右の銘は「 労働はクソ 」だ。

その座右の銘に違わず、彼女は造船作業から逃れようと浜辺を歩いていた。


そんな彼女に声を掛ける男がいた。

七海 龍水 .
ハッハー !! 見つけたぞ !! 

我らが船長の七海龍水である。

旧現代とは違い、防御性が下がり露出度の上がった服を着ていた元ロング現ボブの女の肩にぽん、と手を置いた。

ギギギ、とロボットのような音を立てながら首を回した後に、肩に手を置かれた女は ...




あなた
ハァ ... お前、相変わらず声でかいな


現在の状況を理解しないことを選んだ。

七海 龍水 .
フゥン、貴様も相も変わらず口が悪いな。
七海 龍水 .
五条と言う男からは「 年上を敬うようには教えている 」と言われたがな。
七海 龍水 .
その口から俺を敬うような言葉が出て来た記憶は無い。
あなた
私にそう教えて来たやつは、敬うことができる部分がただの一欠片ひとかけらも無いからな。
あなた
クズのどこを敬えと言う ? 

目力や上背のある龍水は、自分より背の低い人間や幼い子供にとってそれなりに圧のある人間だ。もっとも、それ以前によく笑いよく目立つ龍水を怖がる人間は少ないのだが。

だがその龍水と相対する女は、科学王国で上の立ち位置を持っている龍水相手に喧嘩腰で対話している。相当な肝っ玉の持ち主のようだ。

フランソワ .
お久しぶりです、あなた様。
あなた
フランソワじゃないか ! 久しぶりだな !! 
フランソワ .
えぇ、こちらこそ。
フランソワ .
髪を切ったのですね。
あなた
あぁ、龍水こいつが復活したと南さんから聞いてだな ! 
七海 龍水 .
貴様、人に対してさん付けなど出来たのだな。
あなた
例外はお前達と悟達と金次いとこくらいだわ。
あなた
フランソワにさん付けするのも、すこし気が引けてな。

フランソワとはかなり仲の良さげな会話をしている。

石化前からの旧知の仲である 3 人に、疑問を持つ者が数名。

コハク .
龍水。
コハク .
彼女には本当に金狼達を探す力があるのか ? 
コハク .
ふざけている時間は無いの ___ 
あなた
肩、後は脚かな。
あなた
君、最近少し不調だろう。

少し苛立って龍水に声をかけたコハクの思考が一瞬止まる。最近違和感のあった部位を正確に言い当てられたからだ。

直後に警戒心が上がる。相手の女は自分を見ていない。自分の周りの虚空・・を見ているのだ。

あなた
 3 ... いや 4 かな
あなた
ちょっと、動かないでくれ。
あなた
「 呪言 」15
あなた
 ... 成功
あなた
『 ぶっ飛べ 』

その瞬間、コハクの周りに少しだが風が吹いた。当の本人であるコハクは、何かが起きた。それだけしか分からなかった。

あなた
肩と脚の調子は ? 
コハク .
 ... めっぽう良いぞ。
コハク .
感謝する。
コハク .
だが、

あなたの首に、日本刀が添えられる。
コハク .
貴様、何者だ。

その問いに、一瞬たりとも動揺せずにあなたは答えた。


あなた
京都府立呪術高等専門学校 3 年、虹咲あなた。
あなた
そこの欲張り元賞金首のボディーガードだ。

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