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第2話

俺の諸事情1
和秋
和秋
梓!梓って帰り電車?
梓
あぁ、電車だけど
和秋
和秋
駅は?どこで降りるの?
梓
佐倉駅
世良が放課後になったとたん、いきなり質問しだした。
和秋
和秋
佐倉駅かぁ
じゃあ、大雅と同じ方面だね!
大雅?

誰だ、それ?
和秋
和秋
大雅!
今日、部活休み?
大雅
大雅
うん、休み
和秋
和秋
梓がね、大雅と同じ駅で降りるんだって!
大雅
大雅
転校生?
和秋
和秋
うん!
大雅
大雅
ふーん
一緒に帰る?
大雅という男子は、俺の方を向いて言った。
梓
えっと......
和秋
和秋
梓、まだ東京のこと分かんないだろうからさ、大雅に教えてもらうといいよ!
いいよね?大雅
大雅
大雅
それぐらい良いよ
俺、暇だから
あ、俺は三本 大雅
よろしくな
大雅は、俺に手を差し出した。
梓
あぁ、よろしくな
佐倉駅に着くと、大雅と俺は、改札口を出て方向確認した。

すると、なんと家の方向が同じだったのだ。
大雅
大雅
意外と隣だったりしてな
梓
それだと楽なんだけどな
少し期待に胸を膨らませ歩いていた。

俺の家の前に着くと、家から知ってる奴が出てきた。
大和
あれー?梓おっかえりー
呑気な声に似合わず、体格のいい男が一人俺に向かって手を振っている。

相変わらずチャラチャラした奴だ。
梓
げっ、大和......
大和は、俺の父さんが開いてる道場に通っている男。

父さんは、柔道の上級者で、家の道場を使って道場を開いた。

俺は昔から、父さんに武道を習っている。
大和
げって酷くない?
一応、幼なじみじゃん?
大和はなぜか、父さんにしか柔道を習いたくないようで、長野からわざわざ引っ越してきた。

正直、来なくてもよかったのに。

てか、来てほしくなかった。

俺の過去を知ってる奴だから。
梓
今終わったのか?
大和
あぁ、親父さんなら道場の掃除してるぜ
梓
わかった
大和を帰らせると、俺は大雅に向き直った。
梓
俺の家ここだから
ありがとな
大雅
大雅
広いな
つか、でかい
なにお前、金持ちの坊っちゃんなの?
梓
ちげぇよ
父さんがある程度金持ってるだけ
そう言っても大雅は真剣に聞かず、『金持ち怖いわー』などと言っている。
正直、金持ちでもいいことなんかひとつもない。

確かに、物は揃ってるけど、人生楽しめるかって言われたら、楽しめない。

しんどいだけだ。
大雅
大雅
俺ん家もうちょっと行ったとこだから
じゃあな!
梓
おう!
別れの挨拶を済ませて、家の玄関の前に立つ。




『父さんが、目の前にいませんように』




母さんと父さんが離婚してから毎日、願うようになった。

ドアを開けて目の前に父さんがいれば、それだけで憂鬱になる。

父さんに会いたくない。

母さんとだって、無理矢理引き剥がされたんだ。
梓
ただいま
ガラッとドアを開けると、目の前には父さん......ではなく、家政婦の有紀がいた。
有紀
おかえりなさい、梓さん
有紀
旦那様なら、まだこちらには来てませんよ
梓
そう
さんきゅー
有紀
あ、旦那様が、帰ってきたら道場に来てほしい、って言ってましたよ
梓
なんで?行きたくない
有紀
駄目ですよ!
また旦那様に怒られるじゃないですか
梓
どうせ父さんのストレス発散だろ?
有紀
あぁ、そう言えば、今日イライラなさってましたね
ほら、やっぱり。

だから嫌なんだ。

父さんのストレス発散は、俺の柔道の練習に横やりを入れること。

それも普通の横やりじゃない。

ただの八つ当たりだ。

相変わらず、趣味が悪い。

実の子どもを虐めて楽しむ親はどうかと思う。
有紀
それでも、梓さんの指導はきちんとなさってる訳ですから、いいんじゃないですか?
梓さんの為にもなってるんですし
梓
有紀、お前......俺が虐められてるの見て楽しい訳?
有紀
失礼ですね!
旦那様は、梓さんを思ってしていることですよ!
虐めではありません
有紀って、いつの間に父さんの肩を持つようになったんだろう。

昔は、友達として接してくれて、俺の味方だったのに。
梓
とりあえず、今日はもう行かないから
父さんに言っておいて
有紀
あ、梓さん!
俺は、有紀の言葉を無視して、台所へ向かった。

俺専用のマグカップに紅茶を入れて、2階の自分の部屋に入る。

シンプルな部屋に置かれた、一人用のベッドに寝転んで天井を見上げた。
梓
あ......寝そう
うっかり制服で寝てしまう前にと、服だけ部屋着に着替えて布団に潜り込んだ。

俺はいつの間にか眠りについていた。



































































『お前、今日から男になれ』