突然澄香が俺に"If story"の第8話が更新されたという通知画面を見せてきた。
しかしそれがおかしな話であるということに俺が気づくまでにはそう時間はかからなかった。
俺は澄香に声を荒らげる。
今まで上げたことの無いような声を出す。
澄香は少し驚いていたが、尚も静かに俺の話を聞こうとする。
澄香が戸惑う。
ガツンと効いたみたいだ。
俺の携帯の音が続けざまに2つ鳴る。
メッセージの音だ。
俺はすかさず携帯をいじり出す。
俺はキツい言葉を使いつつ澄香を問い詰める。
澄香が何でこんなことをしているのか、俺には理解ができない。
そのためだけに俺を居残らせ、こんな馬鹿みたいな真似を…。
いくらあいつのことをウザイと思っても今日程は思ったことは無い。だから…
違う。
あいつは…もしかしたら…
観念したのか、澄香はスマホを取り出す。
…が、再び手が止まる。
澄香は俯いてそう語る。
まさか8話に書いてある内容は、俺の心情を抉るようなものなのか?
澄香が怒鳴る。
俺はそれを見てやはり8話が何か恐ろしいものであることを察した。
でも、だとしても…
俺にはこの小説の続きを見届ける義務がある…!
澄香が口うるさく警告してくる。
普段なら反論や無視でどうにかなっていたが今回ばかりは聞かずにはいられない。
俺は1度深呼吸をして、そのテキストファイルを開いた。














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!