🐮said
ある日のことだった。
俺がこのデビューを目指そうと思ったのは
これがきっかけ。
あなたと一緒に来たライブでのことだった。
そう目をキラキラさせて俺に報告する
あなた、
これは小さな頃から変わらない。
この子の笑顔は俺が1番好きな笑顔。
そしてずっと守っていきたい笑顔。
これに対しては恋愛感情などひとつもない。
ただ、彼女は俺にとって“家族”として愛しい
居なくてはならない存在だ。
小さな頃から親が共働きで育ってきた
あなたは実親からの
“家族愛”
だなんてものはほとんどもらってきてない
だから俺ら家族があなたを守ろうと。
それは一旦置いといて、
あなたと来たライブで
お手洗いに行っている時だった。
女性のお手洗い場は混んでいて
あなたを待っていた時だった。
『あの,,,少しお時間よろしいでしょうか』
そう尋ねられた。
そう言っても
「少しだけ考えていただけないですか?」
「気になりましたらご連絡ください!」
「こちらで対応します!」
と半強制的に渡された名刺を見てみると
スカウトだった。
もしアイドルになれば、
あなたはなんていうだろうか、
きっとすごく応援してくれるだろう
そんな気持ちでスカウトを受けたのが
この始まりだった。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。