吉原遊郭。
愛増渦巻く女の園に、3人の鬼狩りが派遣される2日前、事は起きる。
遊郭一の美少女が、京極屋の女将さんが死んだ事件に混じって、“ 足抜け ”した。
簡単に言うと、逃げたのだ、遊郭から。
少女の名前は、“晴”だとかで。
抜ける前日は、そう、確か_____。
「 キャァアアア!! 」
少女のフルネームは『 一条 晴 』。
鬼殺隊の上位12名、通称“柱”に入る人間である。
此処に居るのは、潜入捜査の為。
花魁となるまでに上り詰めたのに、何故消えたのか。
それは___。
「 お前は誰よりも美しい…… 」
巡回中に偶々視てしまった、上限の陸・堕姫と鬼の王、無惨の密会。
これ此処で切りたいけどなぁ御館様の指示を仰ぐべきだよなぁ。
えー、でもなぁ、如何しようかなぁ……なーんて考えていたのだが。
「 …… 」
スパッ
思考が外側に出て行っていたのと、ついでに。
今日も“そういう視線”に晒されまくった為くたくたになった精神だったのが、
隙を生み出したのだろう。
無惨の攻撃、一閃。
通常の人間でなくとも、一撃で首が吹き飛ぶような、そんな攻撃。
掠り傷で済んだ晴は異次元なのだが、その掠り傷がこの悲劇を生み出した。
受けたのは、正真正銘無惨の攻撃で。
入っていたのは、確かに無惨の細胞で。
だから、受けきった晴は、受けきった晴だからこそ。
もう一人の常駐している柱、『 緋桜 夜弥 』。
因みに晴は夜弥の許嫁である。
如何やら晴が報告に帰って来ないのを心配して探しに来てくれたらしい、が。
……夜弥を視た途端、晴の心臓がドクリと跳ねて。
腹の底から湧き上がってくる欲求を、抑えられそうになくて。
眼の前が、真っ赤になった。
再び意識が戻って来た時、其処には。
夜弥の肩に歯を当てて、血を飲んでいた自分が居た。
何が起きたか理解すると同時に、今自分が生きている状況に疑問を持つ。
勿論首を切られて無いのも疑問と言えば疑問だが、それより。
自我を保てている自分に対する疑問の方が、大きかった。
夜弥はもうなんというか、晴ですら呆れる程には晴に一途だ。
愛の重さと言うか狂気と言うかが半端ない程。
だから切らなかったのは全然不思議じゃ無いし、
何なら晴に殺されるなら本望とか思ってそうだった。
晴はそれを察していたから呆れていた。そりゃそうだな。
とは言え、稀血+晴の実力が合わさっただけで無惨の支配から逃れられると言うのは、
なんともまぁ……な幻想話だ。
そんなことある??
と聞きたくなってしまう。
まぁ実際にそんな事があるからこんな事になってる訳なんだが。
一先ず夜弥の肩を布か何かで一旦巻いて応急処置をし、
直後一旦夜弥を抱えて逃げる。
が、ふと思った。
晴はとてもマイペース。
自由奔放な手綱を握るのが大変すぎる人物。
鬼化したなんて状況で、支配から逃れてのびのびしている晴はなんというかもう流石である。
そしてその自由さ故、楽しそうだなんて馬鹿みたいな戯言が出て来る。
夜弥は頭を抱えたが、晴が人喰うのは見逃せないし、いやまぁそうなったら晴抱えて逃げるけど。
そもそも晴が自分以外を食べようとすることが嫌だし。
なーんてちょっと違う方向へと思考を働かせた末に、カノジョカワイイが勝利し晴に流される事になった。
御館様いつもご苦労様です。
「 “足抜け”ってなぁに? 」
と言う事で。
晴、改め“サキ”として、楽しそうな事に首を突っ込んでいるのがこの人。
鬼になると身体の大きさを自由自在に変えられるらしく、10歳ぐらいになって潜入中である。
さて、長い長い話は此処まで。
まぁ何が言いたいかっていうと。
─── どうやら、敵に回してはいけない人達の気分を上げてしまったらしい 。
何がしたいのか忘れました(
鬼滅パロに反応する人と夜弥晴が視たいという要望があったので混ぜた(
まぁネタ供養なのでなんとなく書きたいところ書けたから満足です。
ヒロアカもこっちでネタ供養するかもなぁ。
ではでは皆様学校行ってらっしゃい(
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。