第17話

甘い香りに包まれて。
5,421
2020/11/13 13:12




















重い足で学校へ向かった

学校に着くなり宮ツインズのファンはヒソヒソ話す

いつもの事なのに

限界が来ているあたしにはしんどかった























ガラッ




















女子:……!あなた…!おはよう!




あなた:……おはよう



















笑えているのかわからない顔で返す

不審に思われていたらどうしよう

そう思いながらあたしは自分の席へ向かった
























女子:サボり?




女子:いいご身分やなぁ




女子:もう来なくてよかったんに





















あたしが歩いているとそんな声が聞こえてきた

その声がどんどん頭の中に広がっていく























" あんたはいつも人を不幸にしかしない "






















あなた:ッ




女子:え,あなた……!?























あたしは突然頭を抱えてしゃがみ込んだ

何が何だかわからなかった

心做しか上手く呼吸も出来ない

人の声も何も入ってこない

涙が溢れ出てくる

完全にパニック状態だった























『 あなた,落ち着き。』





















突然正面から誰かに抱き締められた

女の子らしい甘い良い香り

あたしはゆっくりと顔を上げた























結月:あなた,おはよ




あなた:ッ………






















あたしを抱き締めてくれたのは結月だった

結月は優しい笑みでそう言ってくれた

あたしは結月の腕の中で_____ゆっくりと目を閉じた。












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