第55話

53,バケモノ速攻
430
2024/03/30 16:31 更新


その後も烏野が優位に試合を勧めていき、第一セットを取る。




岩泉一
あのリベロ、厄介だな
あなた
どこにでもいますもんね



言葉通りどこにでも現れてどんなボールも軽々とレシーブする。




渾身のスパイクがあんなにも軽々と取られるとスパイカーは心折れるだろうな。







第二セットが始まっても烏野は勢いを落とすことなく、得点を重ねる。





影山くんのサーブが半端ない。





私だったら絶対に取りたくない。


腕もげる。





スパイクを決めるのはもちろん日向くんだけじゃない。




どんどん点数が入っていく。











ピーーー


試合終了の音がなる。






烏野の勝利だ。

かなりの点差をつけての勝利。
 




隣のコートでは鉄壁の伊達工が早々に二回戦進出を決めていた。




ということは、烏野の次の相手は伊達工だ。




青城はどちらか、勝った方のチームと戦うことになる。








と、その前に私たちも試合だ。




青城の初戦は大岬高校。






烏野の初戦から少し時間をおいてアップをとるためコートに入る。





隣のコートでは烏野と伊達工の試合が始まっている。




点差は開いていない。



烏野が一歩リードして3−2。




伊達工のサーブを烏野の人がレシーブしてそのボールはセッターの影山くんのもとに。





走り出したのは日向くん。







おぉ。






またあの速攻か。





バシッ
あなた
……。


いや、違う。



初戦で見た速攻じゃない。
あなた
えぇ……
岩泉一
出たよ、バケモノ速攻
及川徹
ホント天才ムカつくわ
 

なんでみんなそんなに平然としてるのさ。
金田一勇太郎
凄いだろ、あれ
見かねた金田一くんが話しかけてくる。
あなた
凄いなんてもんじゃないと思うけど、



まぐれ、じゃないと思うけど…。




あれを意図的に…?




あの速攻において一番凄いのは_____。












あの速攻が使われてからも点差は中々開かない。







ローテーションが一周して、日向くんがまた前衛に上がってくる。







またあの速攻が見られるかと思ったけど、レシーブは乱れて影山くんはコート後方のボール落下地点に入る。





流石にあそこからの速攻は難し……。







バシーン
あなた
はぇ?



あの速攻はまぐれじゃない。




もちろんあの乱暴なトスを当たり前のように打っている日向くんも凄いけど。
岩泉一
技術的にすげぇのはスパイカーに完璧にトス合わせてるセッターの方なんだよな
及川徹
けっ
花巻貴大
あんな神業初見じゃ分かんないでしょ、俺らも最初分かんなかったし



そう。


岩泉先輩の言う通り。


あの速攻で一番すごいのはセッターの影山くんなんだ。





影山くん、恐ろしい。





国見英
あなたならあの速攻できんの?
あなた
…できると思うか?
国見英
思わない
そう否定されると悔しいけど…。
あなた
あれは真似しちゃいけないでしょ、
国見英
あなたでもできないことあるんだ
あなた
…できないとは言ってない



国見英
…あっそ













でも、どんなに凄いものにも穴はあって。






この変人速攻の弱点を挙げるなら、それはきっと_____。

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