謙杜『…え』
あなた『…長尾くん』
すると長尾謙杜が走ってきて、止まる。
視線の先は嶋﨑斗亜…?
見えているの?
あなた『…見えるの?』
謙杜『…嶋﨑斗亜、よな…?』
斗亜『…見えるようになったんやね』
どうして急に。
斗亜『心が綺麗な人にだけ、見える』
あなた『…じゃあ』
斗亜『他の皆は悪い秘密を抱えてる』
謙杜『…』
斗亜『君、高橋恭平に素直に話したよな?』
謙杜『…あぁ』
斗亜『あの瞬間、僕が見えるようになった』
他の皆はどんな秘密を…?
大橋和也
西畑大吾
藤原丈一郎
大西流星
この4人が悪い秘密を持っているのは確かだ。
謙杜『…もしかして』
あなた『…?』
謙杜『…君がみっちーの宝物なんじゃ…』
あなた『…!』
斗亜『…』
そうだ。
あれはヒントではなく、答えだったのだ。
斗亜『…駿佑には僕が見えないんや』
あなた『…悪い秘密を抱えているから?』
斗亜『そう、まだ皆駿佑の本音を聞いてないやろ?』
謙杜『…確かに…』
これからが問題だ。
どうやって彼の本音を聞けばいいのか。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。