第105話

続き
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2026/05/26 09:09 更新
アロハ side


熱があると気づいてからは、最悪だった。
頭痛いし、寒いし、関節も痛い。


ホテルのベッドで目を覚ました瞬間、「終わった……」と思った。
しかも喉もやられてる。
スマホを見ると、メンバーのグループLINEが通知だらけだった。

< 99+ 超特急(9)

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            今日
松尾太陽
あろ、起きたら連絡してな
船津稜雅
ちゃんと水飲んで休めよ
村田祐基
なんかあったら電話して❕


いや、親か。


ぼーっと眺めていたら、部屋のインターホンが鳴った。
開けると、タクヤくんがいた。

タクヤ
ゼリーと薬持ってきた
あろは
……え、わざわざ?
タクヤ
ユーキがうるさいから


絶対半分嘘だ。
でも、その言い方がタクヤくんっぽくて少し笑った。

タクヤ
熱は?
あろは
たぶん下がってないっす……


測ると38.8。

タクヤ
下がってねぇな
あろは
すみません……
タクヤ
なんで謝るの


そう言って、俺の頭をポンポンとしてくれる。
ベッド脇の椅子に座りながら、タクヤくんは自然にペットボトルを開けて渡してくる。
なんか、妙に慣れてた。

あろは
……タクヤくんって看病うまいっすね
タクヤ
弟いたからかな
あろは
へぇ……


そのあと薬を飲んで、ゼリーを少し食べた。
でも途中で力尽きて、スプーンを持つ手が止まる。

タクヤ
もう食えない?
あろは
……すみません、
タクヤ
無理しなくていい。後で食べような


普通なら「ちゃんと食べろ」って言われそうなのに、無理に食べさせない。
それが逆にありがたかった。


しばらく沈黙が続く。
でも気まずくはなかった。
タクヤくん、スマホ見ながら普通に部屋にいるし。

あろは
……タクヤくん
タクヤ
ん?
あろは
もう少しだけ隣いてもらっていいっすか


言ってから、「何言ってんだ俺」と思った。
さすがにキモいかもって。
でもタクヤくんは笑わなかった。

タクヤ
別にいいけど


その言い方があまりにも自然で、なんか安心してしまう。
熱のせいだと思う。

たぶん。

あろは
……なんか、一人だとしんどくて
タクヤ
高熱の時ってそういうもんだよ


静かな声だった。
変に励まさないし、大げさにも心配しない。
でもちゃんといてくれる。
それが、今はめちゃくちゃ助かった。

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