第8話

6話 初任務
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2024/06/18 15:25
桜
カーイ!
後ろからドンッと背中を押され反射的によろめいてしまった。
カイ
カイ
おわっ⁉︎……えっと、桜だっけ?
桜
そうそう!桜だよ
名前を覚えてもらって嬉しかったのかまるで子供の様な無邪気な笑顔を見せた。
ジル
ジル
おーい、そろそろ行くぞー
桜
りょうかーい!行こ
そう言いカイの腕を引っ張り外へと出て行った。
カイ
カイ
なぁ、少し聞いても良いか?
桜
うん、答えられる範囲ならだけどね
カイ
カイ
そうか
じゃ、聞くが任務ってなにするんだ?
ジル
ジル
なんだよ、フレムから内容聞いてなかったのか?
カイ
カイ
大まかな事は聞いたが詳しくは…
前を歩いていたジルが止まり振り向いた。
ジル
ジル
任務は事変解決や討伐。後はちょっとした事件とか…ま、その他諸々だな
桜
今回はカイが初めての任務だから簡単な魔物討伐なんだ〜
カイ
カイ
魔物討伐か…
ジル
ジル
そうそう、ちなみに今カイの後ろに居るのは巨大狼型の魔物なんだぜ
カイ
カイ
…………は?
後ろを振り向くと4、5mくらいに及ぶ大きさの狼の様な何かがカイに目掛け襲って来た。
カイ
カイ
っ⁈なんだよコイツ
間一髪避けられたが獲物を逃したと思った魔物はかなり怒り狂ってる様子だ。
ジル
ジル
わぁーお……かなりお怒りの様だね…
ま、我にかかれば楽勝だけど
そう言い、足元にあった小石を拾った。
カイ
カイ
おい、それでどうする気なんだよ
ジル
ジル
あぁ、これね?
これを……こうするんだ!
小石を魔物目掛けて力強く投げた。
ジル
ジル
『物質変換 火炎』
投げた小石が一瞬で炎を変わり魔物の身体へと命中した。
魔物
ギャァァァグァァ……!!
鼓膜が破れる程の甲高い悲鳴が森中に響き渡った。
桜
うるさっ……
ジル
ジル
これでなんとかなるだろ‼︎多分
魔物
ギァグァァ!
安堵したのも束の間、
焦げた身体のまま起き上がった。
ジル
ジル
……あー、これまだご存命してる系?
桜
だね……
ジル
ジル
桜、頼めるか?
桜
……やれるだけやってみる
魔物
グルルルッ…………
魔物は桜達目掛けて牙を見せながら走って来た。
桜
はぁ……
桜は少しの恐怖で震えかけながら魔物を睨みつけた。

時間帯の所為なのか僅かに桜の瞳が光っている様に感じた。まるで、相手を威嚇するように。
魔物
ギャァァァグァァ‼︎
その瞬間、
突然と魔物がその場で呻き数分後には静かになった。
カイ
カイ
お前…今何したんだよ
桜
ん?まぁ、ちょっと幻影を見せただけ
ジル
ジル
んじゃ、こいつを始末するか
そう言い、ベルトにつけていたのであろうナイフカバーから取り出したのは50cmぐらいのナイフを取り出し、魔物の首へと切りつけた。
桜
よし、これで任務完了だね
ジル
ジル
だな。なぁ、カイ大体の討伐任務の流れは分かったか?
カイ
カイ
あ、あぁ……大体はな
分かったか?と言われてもコイツらの討伐方法が大胆とだけ分かったがな。
ジル
ジル
なら良かった!と言っても、討伐はどちらかと言うと感やるからさ…感で
カイ
カイ
感って…
桜
ねぇ〜もう任務終わったんなら早く帰ろ
お腹空いたし疲れたしー
ジル
ジル
はいはい、それじゃ、帰るとするか!
桜
おー!




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