結人が真ん中の道を進んでから数分経った。
「…もう良いでしょ?さっさと出て来たら?」
僕は1番左の道に向かってそう問いた。
すると…
「…気付いていたのか?」
と、低い声が部屋中にこだました。
「ああ。俺は雷夏から教えて貰うまで気付かなかったが…」
「気配が丸見えだったからね。」
「そうか。だからお前ら2人、左側の道に立って塞いでいたのか」
「そうだよ」
この依頼は不自然だった。
何故なら、
工場でいかがわしい行為をする事なんて、出来ないから。
隠れてするならこの工場は最適だろうけど、
廃工場や空き家なんてTOKYOCITYにはざらにある。
依頼を受けた時には、大方違法薬物の売買や
銃等の不正流通のアジドかと思っていたけど、、、
「別れ道の時に確信した。
__君たち、結人を誘拐しようとしてるでしょ?」












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。