長い苦しみの末...
目を開ければそこは私が求めていた場所だった。
嗚呼、やっと。やっと死ねた。
喜びのあまり涙を流す。
何時ぶりだろうか...彼女____
あなたが亡くなって以来だから___か。
「ありがとう」そう言おうとして気付いた。
誰だ?いや、この声を私は知っている。
この、愛おしい声は_____
その声とともに彼女に優しく抱きしめられた。
君にずっと伝えたかった言葉があるんだ。
なのにどうして...言葉が出てこないんだ
叶えられなかったよ。
だって...どうしても最後のひとつだけは
死ぬまでにやりたいこと
99.恋人を作る
どうしてそんなに悲しそうな顔で微笑むんだい?
その理論でいけば、君は幸せなはずなのに
その返事をするために私は頑張ったというのに
君に告白するために...
逃げるように話を逸らさないでよ...
織田作之助さんなんて今はどうでも
ん?織田作之助...?
そう言って私を引っ張るあなた...
そんなに不安そうな顔しないでよ
だって、私の答えは
彼女の大きな目から大粒の涙がこぼれる
ようやく、ようやく君の涙が見れた
だって愛する人を抱きしめられるのだから。
ふわっ
××××年○月○日
太宰治死亡______











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。