第9話

無駄無駄九発
965
2022/08/06 16:26
ジョルノ・ジョバァーナ
まあ、前菜だ何だといちいち頼むのは手間がかかって無駄です。コースでまとめて頼んでしまいましょう、丁度ランチの時間帯のようですしね
DIO
そうだな…あなたはそれで良いか?
あなた
あ、わ、私はこう言うのよく分からないので…分かる人に従います…。
DIO
フフ、緊張している姿も愛らしいぞ
あなた
え、えっと…?
ジョルノ・ジョバァーナ
パードレ、僕のあなたを混乱させないでくれます?
DIO
は?僕のあなただと?
折角和気藹々とメニューを決めて頼もうとしていたところなのに、また喧嘩が始まってしまった。呆れたとかではなく、不思議でしかない。



2人はよく私を「僕のあなた」とか「私のあなた」だとか言っているけど、前々からそれが不思議で仕方なかった。まるで私が2人と付き合っているみたいに聞こえてしまっても可笑しくないから。



一度だけ、たまたま2人が喧嘩している現場を目撃してしまった私の友達は「あの2人はあなたのことが好きなんだよ」と言ってはいたけど…心当たりがない。



あの2人とは家がお隣さん同士で何かと関わってきてはいるけど、恋にまで発展するような出来事に全く心当たりがない。だから不思議に思ってしまっているのだ。



あの2人にドキドキしているのは事実だけど…まだあの2人が好きかどうか分からないし…。好きだとは言ってもどっちが好きなのかもサッパリだし…うーん…。



2人の口論はまだまだ終わりそうになかったので、私が先に店員さんを呼んで、それらしきコース料理を頼んでおいた。ジョルノもこのページを指差していたし問題ないかな?
あなた
ま、まあまあ2人とも!喧嘩はそこまでにしよ、ね?
ジョルノ・ジョバァーナ
そ、そうでした…すみません、僕ともあろう者がついカッとなってしまいました
あなた
一体何の喧嘩をしてたの…?凄い剣幕だったよ?
ジョルノ・ジョバァーナ
ああ、コイツが「あなたはこのDIOの女だ」などと言う妄言を吐き散らかしたものなので、現実を見てもらおうと言い合いになっていました
DIO
元はと言えば貴様が「僕のあなた」とか抜かすからそうなったのであろう、口には気を付けろ
DIO様がそう言い終わると、再び睨み合いになる2人。こんな不仲な親子見たことない…()



しかも争いの原因どう見ても私だって分かるからめちゃめちゃ居た堪れないし…一体私はどうすべきなんだろうか…www



そう思っていると、何やらカゴに入ったパンが出て来た。よ、良かった…取り敢えずこれでも食べて気分を落ち着けよう…。

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