岸くんたちの引越しは無事に終わり岸家は俺の家に住むことになった。
俺の家は広いから人が3人増えてもとくに問題は無い。
部屋だって余っているし、それぞれ個人部屋を用意できる。
妹さんと弟くんはこんなに広い家を見たことがないと玄関からリビングに入るまでずっとはしゃいでいた。
岸くんは騒がしくする兄弟たちに注意していたけれど、目をキラキラさせ興味深そうにキョロキョロと見渡していた。
本能には抗えなかったようだ。
3人の姿を見て、歳が離れていても兄弟なんだなって思った。
秘書さんは未だ興奮状態の妹さんたちを連れて部屋の案内をしにいった。
岸くんは疲れたのかソファに座りぐったりとしている。
岸くんは本気で俺に彼女がいたと思っていたようで、目を大きくしてとても驚いている。
俺の好きな人は岸くんだし·····ね。
こうして俺たちは昼過ぎから夜にかけて、引越しの荷物を全て片付けたのであった。
ちなみに兄弟たちは遊び疲れてソファで寝てました。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。