前進していそうでしていないのが悔しくて仕方ない。いふくんがないちゃんのことを好きにならないかな、とかどうやったら僕のこと好きになってくれるかな、とか余計なことは考えるのに……
本当にどうしたらいいのかわからなくて空回りしている。
だから、もう空回りしないように、顔が良くて女の子を弄んでそうな見た目のないちゃんに恋愛相談に来た。さっきから資料を交互に読んでいて忙しそうだけど、それでも時間を割いてくれてるから本当仲間思いだ。
申し訳ない気持ちも勿論あるけど、頼ってと言ってくれたからには遠慮はしない。
まるで意味わからない、みたいな表情するから、ほんとに恋愛してこなかったんだなって思う。まぁ、僕も今回がはじめましての恋だから一緒みたいなもんだけど。
やっぱり、好きの気持ちを隠さなくていいってことなのか。
焦ったように聞いてくる。まぁ実際ないちゃんの好み聞いたところでいふくんとは真逆かもしれないし参考程度にしかならないけど……それだけでもありがたすぎるくらいだ。
案は有り余るほどあったほうがいい。
礼を言って、生徒会室を後にする。扉を閉めて、教室に戻ろうとすると、廊下で突っ立っているいふくんを見かけた。
明らかにどこかに向かっている様子は見られないし、結構前からそこにいたような雰囲気で立っている。しかもその位置は生徒会室の壁……え、盗み聞き??
さっきからいふくんはどうにか挽回しようと必死だけど、必死であればあるだけ怪しさは倍になる。
そんなわけないじゃん。たまたま止まっただけ、で済まされるわけないじゃん。絶対聞かれてたじゃん……
ほら、やっぱり。
記憶をたどる。りうちゃんとかしょーちゃんとかないちゃんとかとは恋話たくさんするけど…確かに言われてみれば、いふくんの前で恋話したことはないのかもしれない。
でも、好きな人の前で恋話はハードル高すぎでは?
いふくんの好みとか聞けるかもしれないしね。
「いつでも頼ってね」って言われたら遠慮しがちだけどりむは遠慮するどころかめちゃめちゃ頼る派。
これ少数派なのかな……
開催中ですからね












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!