第12話

ありがとう
157
2023/10/16 13:04
こおん
こおん
は…?
意味わかんない
こおん
こおん
キミは僕のこと何も知らないのに、なんで…
ころん
ころん
知ってます
なんでそんなに言い切れるの?
ころん
ころん
…僕は
ころん
ころん
“あなたの通ったじんせいを通ります”
こおん
こおん
!?
通るって…
ころん
ころん
その方が、“勝利”にたどり着けれると思うんですけど…
そう言いながらころんは、また僕の手を握った
ころん
ころん
過去を変えたいんですよね
確信したかのように、ころんはそう言って、僕の涙を拭った
ころん
ころん
…変えない方が、苦しいことも、悲しいことも、幸せなことも、全部覚えてられるんじゃないですか?
こおん
こおん
………ッ
今までのことも、これからのことも
全部、見透かされてたみたいに、優しく微笑んだ
こおん
こおん
…僕、さッ
こおん
こおん
ッ…ポロポロ
ころん
ころん
……
僕が泣いても、ころんは優しく撫でる
こおん
こおん
…ゴシゴシありがと
ころん
ころん
…え?
こおん
こおん
え?
ころん
ころん
今、なんて…
こおん
こおん
え、ありがと、って……
…ああ、そういえば感謝されたことなかったか
敗北ヒーロー投稿した後なんか感謝されてて戸惑ったからね、w
ころん
ころん
…なんて言えばいいのか、ちょっと……
こおん
こおん
こおん
こおん
…w
…やっぱ僕だなぁ
こおん
こおん
そういう時は、“どういたしまして”って言うよ
ころん
ころん
え、なるほど…?
なんで学んでるんだw?
ころん
ころん
あ…、遅れそう
ころん
ころん
じゃあ、僕はまた授業に出るので…
そう言いながら、心配そうに僕のことを見た
こおん
こおん
…大丈夫、心配してくれてありがとね
ころん
ころん
あっ、どういたしまして
ころん
ころん
それじゃ…
軋む音が静かな青空に響いた
僕はフードを取り、青空を見て
こおん
こおん
…あれっ、?
今日は雲一つない晴天のようだ
昨日、雨が降ったはずじゃ…
そう思った瞬間、怪しい雲が空を覆った
こおん
こおん
…………
この世界は、不思議だ
ガラガラ…
ころん
ころん
ただいま戻りました
こおん
こおん
………
こおんさんは空を見上げ、不思議そうな顔で突っ立っていた
こおん
こおん
……あっ、ごめん
そう言い、こおんさんは少し口を動かした
だけど何かノイズのようなものが聞こえ、こおんさんの声が聞こえなかった
ころん
ころん
え?なんて言って…
こおん
こおん
…か……!こ………は………が………で……!
そう言った後、こおんさんは声が出せないということに気づき、口元を押さえた
こおん
こおん
スゥー…ハァー…
こおん
こおん
…ご、めん、ね、?
ころん
ころん
…大丈夫ですけど……
こおん
こおん
よか、った、…
でも、なんで喋れなくなったんだろう
少なからずなんとか意思疎通はできるぐらいは出せるらしいけど…
こおん
こおん
…聞こ、え、たか、な、?
ころん
ころん
え…、えっと…
最初に訴えかけた、あれ…、だよね、?
ころん
ころん
…すみません、聞こえませんでした
こおん
こおん
そっ、か…
こおん
こおん
ッ!?ゲホッゲホッゲホッ
ころん
ころん
えっ!?
いきなりいろんなことが起こりすぎじゃないですか!?()
と、とりあえず背中をさすれば楽になるって聞いたことあるから、背中をさすってみた
とたんにこおんさんは僕のさすろうとした手を取り
こおん
こおん
…聞こえる?
ころん
ころん
え…!?
こおんさんは、また声が戻ったようで少し嬉しそう
だけど、すぐに真剣な表情で、僕の目を見た
こおん
こおん
…驚かないで聞いて?
ころん
ころん
…はい………











 












 
 




































































































































































 




こおん
こおん
もしかしたら僕
こおん
こおん
後___かもしれない
ころん
ころん
え…
おつすいー!
ころん
ころん
ころおつー!
ころん
ころん
ころおつでした

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