監禁 四日目
今日のマッシュは異様に怯えていた。なんだ、あんな顔も出来るのか って思ったが、口には出さなかった。
あいつの身体が震える度に背筋がゾクリとする。だが、同時に口角が上がる感覚を覚えた。
やはり昨日、俺が何かしたんだろうな。監禁部屋を見たら俺が何をしたかすぐに分かった。
壁に広がる赤黒い液体が乾いたようなもの、そして異臭の様な鉄の匂い。
だが、あいつが俺に抵抗して来ないことは好都合。やっぱり魔法不全者は俺達に勝てない、逆らえない、絶対にだ…。
四日目 終了 _ 。
監禁 五日目
今日のあいつは俺から離れようとした。
朝、授業の時間までの間に監禁部屋へと出向いて飯を食わせに行く。それがいつもの日課だが、今日はマッシュがあの監禁部屋に居なかったんだ。
ここの監禁部屋の入口は一つ。その入口が壊されている痕跡は無かった。それに、壊したとして俺の魔法だ。すぐに気づく。
なら、と部屋を見渡した。まだマッシュはこの部屋に居るはず。と床に手を着く。
下に穴をほって抜け出したならどこかに通り道があるはず…だがそんな通り道は見当たらない。
しかも床板の下は俺の魔法で普通の土よりさらに強化してある。常人が掘れる訳ねぇが…まぁあいつなら容易いか。
なら、壁か…と壁に手を付く。そこに、人一人が入れるような空間があった。
俺が部屋奥まで入った後、隙を着いて逃げる予定だったんだろうが、残念だったな…。
そのままその空間を魔法で潰すように締め付けたらマッシュは出てきた。
出てきたと同時に俺はすぐマッシュに抱きついた。
絶対離すはずがない、離さない。
離れる事なんて許さない…。
五日目 終了 _ 。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。