俺の息子達が突然姿を消した。
学校の先生方から聞いた話には
るぅちゃんのクラスメイトが壁にぶつけられて
気絶をしたフリをしていたそうで……。
多分、るぅちゃんはそれを死んだと勘違いして
ころちゃんと一緒に逃げ出したと思われる。
警察にも捜索を依頼したが、
東京の方では全く見つからない。
俺は試しにぴーちゃんの弟である
純一さんに電話を掛けてみた。
電話を切り、俺とぴーちゃんは二人で
苺村に行った。
そして、如月家に寄った。
俺はぴーちゃん達を置いて如月家を飛び出した。
走った先には、苺神社があった。
なぜ苺神社に来たかと言うと、
ころちゃんが以前純一くんに言われた言葉を
真に受けているかもしれないから。
自分達が忌み子だと思っているのかもしれない。
すると、奥から人影が現れた。
めっちゃ腹が立った。
俺は山道を下って行く。
マジでムカついた。ふざけんなよ。
苛立ちながら歩いていると、
また鳥居の前に立っていた。
道を間違えたのかと思い、また下るが、
またしても、鳥居の前に着いてしまった。
俺は彼について行くが、結果は変わらず、
俺は帰れなかった。
彼は走って神社の奥へ行った。
俺は訳も分からないまま、その場に座った。
ころちゃんとるぅちゃんは
今どこで何をしているんだろうか。
心配で心配で、心が壊れてしまいそうだ。
どうか生きててほしい。
空は真っ赤な夕焼けだった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。