第20話

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2024/03/20 17:57 更新
あなた
は、犯人は…
箕浦(みのうら)刑事
居ない…だと?
乱歩さん
馬鹿なんじゃないの君たち?犯人がこんな分かりやすい証拠残すわけないでしょ?
あなた
うっ…確かに…。
思わず息をそろえて言う私たちに向かって乱歩さんは呆れたように言う。確かに犯人がここまで分かりやすい証拠を残すわけがない。
乱歩さん
そもそもこの人たちの写真見てよ。
そう言ってタブレットに映る容疑者候補だった人たちの写真を指差す。
乱歩さん
靴がすり減っているでしょ?こんなくつじゃあ、あんな綺麗な足跡はつかない。
あなた
じゃ、じゃあなんで犯人はここに足跡を…
ここで考え込んでいた、箕浦警部が閃いたように呟いた。
箕浦(みのうら)刑事
誘導するためか…
乱歩さん
そう!実際に君たち、今誘導されていたじゃないか。
あなた
うっ…
推理している乱歩さんかっけぇ…!心臓に悪い…!


じゃねぇわ危ない危ない。え、誘導されてたの?私たち?犯人頭良い…。
あなた
でもどうして誘導なんか…?
乱歩さん
大抵の犯人は警察を自分の近くに寄せたくないと言う心理を持ち合わせている。と、言うことは…。
乱歩さんが足跡が続く道の反対方向を見る。そこには生活感をまるで感じない、古めかしい一軒のビルがあった。

確かに人1人出られそうな古い窓が階層ごとにずらりと並んでいた。
箕浦(みのうら)刑事
おいおい名探偵、此処は何年も廃墟なりかけとして有名なビルだぞ…?そもそも犯人がここに逃げ込む算段でこの殺人を犯したとしたら、一体どうやってここまで女社長(被害者)を誘き出せたと言うんだ?
鯱野(しゃちの) しよ (秘書)
そ、それは…、
此処で申し訳なさそうに鯱野さんが手を挙げた。
鯱野(しゃちの) しよ (秘書)
じ、実は社長(市野地さん)は毎週、この時間此処に来ていたんです…。
あなた
What(わっつ)?
乱歩さん
あなた、発音悪くない?
あなた
調子乗ってすみません。
鯱野(しゃちの) しよ (秘書)
え、えっと、そ、それで、いつも行く前に、銀行に行ったり、タブレットを持って行ってたりして…、それにこの場所に通うようになってから会社の業績も伸び出したりと…。
あなた
え、それ怪しくないですか?
鯱野(しゃちの) しよ (秘書)
女社長を殺したのはきっとここで会っていた人…!あ、あの廃ビルにまだ犯人が…!?
真相がわかったという興奮からか、彼女が声を張り上げる。
箕浦(みのうら)刑事
よ、よし!ビルを包囲しろ!犯人を逃すな!
鯱野(しゃちの) しよ (秘書)
社長の遺体は靴を履いていたから、おそらく一階の部屋の住人と話していたのでは…。それに、ここは廃墟になりかけで人通りも少ないから会ったこともバレない可能性が高い…!
箕浦(みのうら)刑事
なるほど、よし。一階を中心に包囲しろ!
箕浦の指示を受け、忙しなく動き始める警官達。

私は事件が乱歩さんの手を借りることなくあっさり解決したことに驚きつつ、取り敢えず探偵社に戻る支度をしていた。
乱歩さん
あなた、あなた!
あなた
何だこの神谷浩史ボイスで私を呼ぶ声は。
乱歩さん
ちょっと黙って。取り敢えず犯人捕まえに行くよ。
あなた
え?でも今…
乱歩さん
 い、い、か、ら!!行くよ!
あなた
は、はい!

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