まるちゃんの続きです。頑張る
⚃side
推し活をしている人からすると最早当たり前なのかもしれない。
お風呂に入っている時ですら、携帯を持参し推しを眺める。
自分の声さえも響いてしまいそうな空間に、大音量とまではいかないがいつもより少し音を上げてお風呂を嗜む優越感。
イヤホンとは違ってまるでライブ会場を思い出してしまうかのような音響さ、これ程大きい音で聞いていても誰からも苦情が来ない田舎あるある。
俺はもしかしたら恵まれた環境で育ってしまったのかもしれない、なんて癒された脳が機能しない割には頑張って導き出した回答だ。
これをレポートで提出したら先生はどんな目を向けるのだろうか、考えたくもないが。
勿論、弟のりうらにも布教がてら一緒に入らないかなんて提案した事もある。
それでもなにか変な目を俺に向けて、哀れむように見られた日から誘うことを辞めている。
りうらのあの目はメンタルに来るのよ??うん………
きっと彼も今は思春期だ。
いくら俺がくっついて行ったって結局は好きでも離れてしまいたくなるのだろう、全く可愛い奴め。
推し活の邪魔をするお前が悪い。
てかなんで1番最後がいいわけ?
前まで一番風呂にこだわってたじゃん。
これが世の中の反抗期なんですか???
恐ろしい未来が見えそうで俺は怖いです。
そんなことを考えている間にMVを2つも見逃してしまった。
推しの新曲が出たら永遠にリピしまくって、結局次の日にはもう完璧になってしまうのがオタクの沙汰だろう。
俺はIfくんの古参だと自負している。
当時からIfくんが本当にデビュー曲を出したその日に俺は君を見つけた。
最早運命でさえ感じてしまったのですら、今でも鮮明に蘇る。
古参になるにつれてグッズ買わなくなったり追わなくなったり、少し離れた存在になってしまうなんてものを聞いたことがある。
でも俺にはそんな選択肢すら現れることがなかった。
俺の仮説では、そのようなことを考えてしまう人はきっと他に夢中になるものを気付いていないだけで現れたかもしれない、ということだ。
その人のことが少しどうでもよくなる、後回しにしてしまうほどのものが現れたに違いない、なんて勝手に考えているのは正直許して欲しい。
だけど俺には'Ifくん'しか出会ったことがない。
当時、世界が暗く見えていた俺にとって太陽みたいな存在の君。
それは水金地火木土天海ですら超えてしまうくらい銀河系と太陽の距離なのかもしれない。
でもそれだけでも十分俺には輝いて見えた。
楽しそうに歌っている君の姿が。
そんな推しの新曲を優雅に浸っていたそんな時だ。
ふと俺のスマホが推しの音楽を勝手に止めて勝手に着信音に変えてきた。
こんな深夜に入りそうな時間帯。
大事な連絡なのだろうかなんて事は容易に想像できたが今はそれどころではなかったのになんて思ってしまったのもまた事実。
俺は名前なんか確認せずにその着信音が消えるよう耳にスマホをあてた。
少し拗ねを含ましてしまったのはどうか許して貰えるだろうか。
全くこのテンションに付き合ってくれるのはまろくらいだ。
本当はもう声を聞いた時から許すことは決まっていたことを伝えるのは明日の奢って貰ってからにしよう。
もしもまろがIfくんなら…って考えた時が沢山あった。
声のトーンは少し似ているのではないのかなぁなんて考えたりもした。
だけど、まろが本当にIfくんならば活動していることをまず、俺に知らせてくるはずだから。
りうらに聞いても肯定しかされなかったから恐らく的中しているのだろう。
まろが俺に秘密を作る理由が存在しない今、彼が隠し事をするはずないのだから。
そもそも、こんな俺の悪口みたいなのをズバズバ言えるのはIfくんではないな。
…まぁまぁ上手く出来たのかなぁ??
三が日は書けないからなんてまるちゃんに言っておいて深夜に頑張って書いたよぉ( ᐛ )و
褒めてくれたらうれちいな
なう(2026/01/02 03:50:45)












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。