第40話

特別編 第五章 本殿 後編
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2021/06/06 07:33 更新
絵馬掛け所に行った。
この僕みたいな人とイミゴみたいな人が
笑顔で写っている写真の背景を見た。
おみくじの紙をこの写真と同じ位置にした。

すると、一個だけ落ちてきた。

それを拾って、見た。
長と短という文字がやたらと目立つ。

本坪鈴の長さが違うことに気づいて、
順番に鳴らした。

すると、形代が落ちてきた。
ころん
ころん
これが形代か
ようやく帰れるぞ。イミゴもきっと喜ぶはずだ。
ころん
ころん
イミゴ、これで帰れ――――
ころん
ころん
ん?
振り返ると誰も居ない。

イミゴはずっと一緒にいたはずだ。
何も言わずに消えることなんてない。
ころん
ころん
イミゴ?
呼んでみる。しかし、返事は無い。
ころん
ころん
せっかく形代が見つかったのに……
形代に目を通す。
そこには『遠井るぅと』と書かれていた。
ころん
ころん
えっ、遠井るぅと……?遠井?
遠井は僕と同じ名前だが、
るぅとは知らない名前だ。

しかし、引っかかる。

どこかで聞いたような、そんな気がしてならない。
???
???
ころちゃんためにも、
僕が幸せでいられますように……
後ろを振り返ると、黄色の髪の子が参拝していた。

僕のためとはどういうことだ?

それとも、たまたま似ていただけなのか?
ころん
ころん
何で僕が死んだみたいな
言い方してんの?
???
???
あっ、ころちゃん!
???
???
何でなんだろう……
ころん
ころん
おい!
声を上げてもこっちを見ない。
僕は見えていないようだ。
純一
純一
まさか家族みんなでこの神社に
来られるとは思ってなかったよ
P丸様
P丸様
そうね……
P丸様
P丸様
子供達に見せなきゃと思ってたから
ななもり。
ななもり。
ぴーちゃん家の大事な神社だからね
遠井さん
遠井さん
私はるぅとくんに
引っ張られただけだけど
純一
純一
来てくれるだけマシだ
純一伯父さんと、ママまでいる。
あとは知らない夫婦……。
どういうことだろう。
???
???
あかねさん!!
黄色い髪の少年はママに飛び付いた。
ころん
ころん
ふん、色々見てくるか……
僕みたいな少年は、どこかへ歩いて行く。

僕はその少年について行った。
ころん
ころん
ここは、なに?
ころん
ころん
見ないで!!
咄嗟にそう言ったが、彼は本殿を覗いてしまった。
純一
純一
ころんくん、ここは忌み子送りが
行われる本殿だよ
ころん
ころん
えっ?
純一
純一
ホントは君がここに連れて来られる
はずだったんだけどねぇ
ころん
ころん
どういうことですか?
純一
純一
“要らない子”は苺神に送られるんだ
純一
純一
双子はあってはいけないなかった
純一
純一
だから、君がいくべきだった
ころん
ころん
えっ……?
ころん
ころん
僕が要らない子?
P丸様
P丸様
純一!何言ってんのよ!
ななもり。
ななもり。
純一くん!!
純一
純一
なーんて、昔話を言ってみただけさ
ころん
ころん
昔話?
純一
純一
というか、冗談
ころん
ころん
はぁ?まぁいいか
そして、彼らは姿を消した。
僕はゆっくりと歩き、本殿の前に立った。

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