第52話

第50話 濁りなき想い
585
2026/01/21 11:00 更新
あなたside
(なまえ)
あなた
ハァハァ。
神社に着き、お賽銭箱へ向かう。
肺が苦しくて、足が痛い。

それでも、私は会いたい。
目黒さんに会いたい。
(なまえ)
あなた
どこ…?
辺りを見渡しても、人気はない。
騙されたのか、嘘だったのか。

そうだ。そうに違いない。
私になんかあるわけがない。

私はひとつため息をついて、
お賽銭箱から目を背けたその時、
目黒蓮
あなた?
(なまえ)
あなた
……っ!
聞きたかった声が聞こえて振り返ると、
そこには、白い息を吐いた彼が立っていた。
(なまえ)
あなた
…目黒さん。
目黒蓮
来てくれたんだ。
ごめん。仕事が長引いて。
目黒蓮
まさか来てくれると思ってなくて。
(なまえ)
あなた
…そりゃ会いに行きますよ。
あんなこと言われたら。
目黒蓮
…読んでくれたんだね。
(なまえ)
あなた
…あれは、本当なんですか?
私のことなんかを…好きなわけ……
目黒蓮
本当だよ。
(なまえ)
あなた
…。
目黒蓮
好きだよ。
(なまえ)
あなた
…目黒さん。
目黒蓮
あなたのことが好きだよ。
(なまえ)
あなた
…名前。
目黒蓮
さっきも呼んだんだけどな。笑
呼ぶとやっぱりいい名前だね。
(なまえ)
あなた
……。
目黒蓮
あなたも呼んでよ。蓮って。
(なまえ)
あなた
…蓮、さん。
目黒蓮
え?笑
(なまえ)
あなた
呼び捨てはさすがに…。
元旦那様ですし。
目黒蓮
元ね…。
(なまえ)
あなた
…それで、どうしてここを?
目黒蓮
あの日、伝えられなかったこと。
目黒蓮
俺さ、ずっと愛なんてないと思ってた。
美桜とも、愛じゃなくて、依存だってわかってた。
目黒蓮
でも、俺を見てくれる人は、
あの時は美桜しかいないと思ってた。
目黒蓮
けど、今思えばそれも違った。
目黒蓮
美桜は大切な人。
でも、お互いに首を絞めてただけだった。
(なまえ)
あなた
……。
目黒蓮
あなたに出会って、世界が変わった。
俺の過去を聞いても引くことなく、
自分の事のように考えてくれた。
目黒蓮
俺がどんなことを言っても、
怒ることなく、受け入れてくれた。
目黒蓮
あなたといる時が、
なによりも安心で幸せだった。
目黒蓮
でも、言うのが遅すぎたね。笑
契約結婚だし、言い始めたの俺だったし。
目黒蓮
美桜のことを傷つけたくなかった。
それで、あなたを傷つけてたのに。
(なまえ)
あなた
蓮さん…。
目黒蓮
とにかく、美桜とは何もない。
許してもらおうとも、わかってもらおうとも言わない。
目黒蓮
でも、美桜は何も悪くないし、
大切な人だとは理解して欲しい。
(なまえ)
あなた
…分かってますよ。
今の蓮さんがいるのは、美桜さんのおかげです。
目黒蓮
…ありがとう。
(なまえ)
あなた
私も美桜さんのことは大切です。
だから私は大丈夫です。
目黒蓮
ありがとう。本当にありがとう。
(なまえ)
あなた
でも、これからは美桜さんと親密にしないでください。私の事だけ見てください。
目黒蓮
うん。
蓮さんは決して、不倫男では無い。
あの時は恋人でもなかったし、不倫でもない。

けど、これくらいのわがまま言ってもいいよね。
好き同士になれたのだから。
目黒蓮
あなたも、松村さんとは程々にね。笑
(なまえ)
あなた
何も無いですよ。笑
目黒蓮
ごめんごめん。笑
その時、パラパラと桜の花びらが舞った。
暗い神社に、彩りが豊かになる。
目黒蓮
やっぱりこの神社好きだわ。笑
(なまえ)
あなた
私もです。
2人で空を眺めていると、
(なまえ)
あなた
……っ!
目黒蓮
…ダメだった?
唇に暖かい感触がし、目を見開くと、
目の前には少年らしく微笑む蓮さんの顔。
(なまえ)
あなた
…ダメ、じゃないです。
目黒蓮
ならよかった。
そう私たちは微笑み合い、
ただひたすらに舞う桜を見た。

暖かい手を握り合いながら。

𝐍𝐞𝐱𝐭➸



♡決して、不倫男ではないですからね!?笑

プリ小説オーディオドラマ