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彼の言葉に私は大きく上下に首を振った。
店内…私の曲が流れてる…
こんなこと初めてで、私は思わず店内を見回す。
どこかの誰かが、私を知っているかもしれない。
この近辺にいるかもしれない。
少し…怖い。
なんて彼はリズムにのりながら、店員を呼んだ。
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お店を出た途端、彼はそう言った。
彼は首を傾げて、私を見つめてくる。
断る理由は何1つも、ない。
そう言うと翔太くんは私の手を取り反対方向に歩き出した。
繋がれた手がギュッと強くなった気がした。
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電車に揺られること1時間弱_
空は何一つ変わらず青々としているおやつ時。
結構な時間をかけていきたいところ…って?
私には検討もつかなかった。
街からはずれていくに連れて、電車の中の人は減っていく。
この両は、私達だけだ。
窓の外を見つめていた彼が、急に口を開いた。
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少し酔った気がした。
クラクラして、足元もおぼつかない。
電車から降りようとした時、彼が手を貸してくれた。
「あの時_」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。