you side❤︎
あれから少し経って、
教室が騒がしくなり始めた。
私の周りの席はだいたい埋まったけど
"例の隣の人"が来る様子はない。
・席順・
なむじゃ なむじゃ
あなた じょんぐく
teacher「HR始めるぞー。全員いるかー?」
生徒「じょんぐく君がまだでーす。」
teacher「初日から遅刻かよ...」
ガラガラ
いきな教室のドアが開くと
そこには____
teacher「アウトだよ、早く座れ。」
私が最も苦手な
"陽きゃら"らしき人物が立っていた。
teacher「一個空いてんだろ、そこ。」
彼は気怠げな返事をすると
私の方へ近づいて来る。
スッ
彼は右手を差し出して来た。
.
「私に関わらないでくれない?」
私が放ったこの一言で
教室がどよめく。
彼は少し微笑んで
「そっか。」
とだけ言うと
自分の席に座って携帯をいじり始めた。
クラスからは冷たい目線が向けられる。
けど、これで良いんだ。
これで彼が私に寄って来ることはもうない。
私みたいな"陰きゃ"より
今も目をハートにしてるようなヨジャと
"陽きゃ"らしくつるんでなよ____。
HR終わり_______
今日はHRだけで下校。
皆んなはこの後の予定を話してるみたいだけど
それすらも私には関係ない。
早く帰ろうとスクールバッグを持った
その時______
ガシッ
前を通り過ぎようとする私の腕を
"例の彼"が掴んできた。
教室中の目線が
私に集まる。
こう比較的に優しく問い掛けても
彼は無視。
私が"わざと"冷たい視線を送ると
彼は少し俯いて
.
「陽きゃらが嫌いなんです。」
私がこう言うと、彼は
と言って
少しニヤついた。
そんな彼を少し薄気味悪く感じながらも
私は反抗を続ける。
私は帰ろうと廊下を向くけど
彼は離してくれない。
廊下に向けていた足先を
彼の方向に戻す。
"君の事好きっぽいんだよね"____。
_______
平成最後のクリスマス。
皆様はどう過ごしてますか?
今年も相変わらず
サンタさんは忙しそうですが
我らはそんな事気にせず
思いっきし楽しみましょうッ!!!!!!!!!
Merry Christmas_.
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!