第10話

7.訓練
87
2024/05/28 13:40
施設のロビーに集合したジュンとホスト、リヒトとバーボン、ミナトは用意されたコーヒーを飲んで話していた。
ジュン
選ばれなかったのは残念だけど、
この3人ならいける気がする!
でも、油断は禁物だよ?
バーボン
うん!頑張る!
ジュンの応援の言葉に、バーボンが張り切ったように答えた。
ホスト
(何だろう…)
ふと、ホストはミナトを見て何かを考えていた。
ホスト
(モヤモヤする…)
ホストは今までに起こった記憶を張り巡らせていた。
ホスト
(俺たちが受けたベルバイルの攻撃は、触手と爪。)
(でも、ミナトに触れた時、見えた映像は…光の波動によるものだった。)
(あんな攻撃…一度も見ていない。)
リヒト
どうかしたか?ホスト。
うつむいているホストに気づいたのか、リヒトが質問した。
ホスト
あっ、ううん。なんでもない。
ホストはごまかしたように言った。ふと、隣に座っているミナトを盗み見る。
ミナト
…そろそろ行こうか。
ミナトが立ち上がって言った。
ミナト
気持ちを高めたい。
ジュン
頑張ってね。
リヒト
もう行くのか?
バーボン
じゃあ、俺たちも。
リヒトとバーボンも立ち上がった。そして3人が行ってしまうと、タノシミがやってきた。
ジュン
あれ、タノシミ?
ホスト
何かあったのか?
2人が質問すると、タノシミは話し始めた。
タノシミ
一言お伝えしたくて…
今回は選ばれなかったけど、
2人の能力、僕は素晴らしいと思いました。
チームの中にいてほしいというか。
ジュン
…だってさ!
ジュンはホストにささやくように言った。
ホスト
…調べたいことがある!
タノシミ、手伝ってくれ。
タノシミ
ホストの言葉に、タノシミは首をかしげた。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
一方、リヒト、バーボン、ミナトの3人は、施設の外にいた。ここが、今回の任務地だ。
天鬼
『覚悟はいいか?今度は、死んだら生き返れない、現実のアタックだ。諸君の成功を、心より祈っている!』
通信機から、天鬼の声が聞こえる。
リヒト
了解。(同時)
バーボン
了解。(同時)
ミナト
了解。(同時)
3人は返事をした。
天鬼
『よし、行け!』
天鬼の指示の後、3人はうなずき合い、換気扇の中へと突入した。
建物内についた3人は、天鬼から受け取った光線銃を構えながら進んだ。
リヒト
急いで副官を探そう。
バーボン
うん。
リヒトの言葉にバーボンがうなずくと、3人は走って行った。

プリ小説オーディオドラマ