< R e l u s i d e >
夜、冷たい風に触れて、
静かに外を眺めていた。
こえくんが大好きで、
れるがよく逃げていたあの公園。
月に照らされ、
波はゆったりと打っている海。
空は遠くて、
吸い込まれそうなほどに綺麗で。
れるが景色に連れていかれそうなほどに、
いつの間にか見入ってしまっていた。
ベッドに腰をかけて、
両サイドを手で示すこえくん。
ゆうくんとアイコンタクトをとってから、
こえくんを挟むようにして座る。
しんとした静かな空気。
信頼している仲間であるからこそ、
とても…、暖かく感じる。
れるとゆうくんの手をそっと握って、
こえくんは儚く笑みを浮かべた。
ゆうくんの落ち着いた優しい声が、
部屋に温もりをもたせる。
…生きてる意味もなくて、
れるが価値のある人間とも思えんくて。
昔からずっと消極的で、
いい子を演じとったけど、。
2人に出会えて気づいたんよ。
2人がいるから、
今のれるはいるんよ、。
……大切なことを教えてくれてありがとう、
気づかせてくれてありがとう。
2人の言葉で、
れるの考え方は変わったんやで。
____「 生きる意味 」はれるが作る。
後悔なんてしいひんよ、。
やって、
「 れる 」 は 「 れる 」 やから。
他に替えなんてないんやから。
れるはれるでいる。
れるらしく、生きてみせるから。
……これからも、そばにいてな。
今はまだ未熟なれるたちも、
これからは明るい未来を切り拓いてみせる。
今は闇に紛れている中でも、
いつか星のように輝いてみせる。
……れるはれるらしく生きてみせるっ、、、!!
次回最終回です、、、!!!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。