第3話

私の生きる世界
…ここは、どこ…?


まっくらな海の底に、どんどん落ちていくような、

まっさおな空の上に、どんどん浮かんでいくような。

不思議な感覚。


(ふわふわ…なんか、きもち、…このまま寝ちゃいそう…)


その刹那、突然意識が覚醒した。



ぱちり。


目が覚めた瞬間コワモテ男性なんて、聞いてない。

…ん?なんか、この、ゴツイ顔の、このマッチョ…、金髪…


んんんんんん???

理解はしてるけど、頭が認めるのを拒んでる。



『……………貴方は、オールマイト…?』


オル「HAHAHA!!そうさ!私がいかにも、オールマイトだ!!」

『……!?!?!?』

ん?ちょっと待てよ。私の中でのオールマイトは、マンガの中のキャラクターで、ん?おかしいな。でも今私が聞いたことに答えてくれたよね…?じゃあこれは現実?私ヒロアカが好きすぎて幻見てる…?

真顔で自分の頬を容赦なくつねるとそれなりに痛かった。

うん、現実だね、うん。

えええええええええ!?!?!?!?

「…少女、…白引少女!」

『はいっ!!…て、なんで名前…?』

オル「すまないが、カバンの中を見させてもらったんだ。」

『…あっ、なるほど。』

ていうか私、何してたんだろう。

『あの…、貴方本当にオールマイトですか…?』

オル「そうだよ!HAHAHA!

改めて白引少女、君のことを教えてくれないか?」

『…っは、はい

私、どこかで倒れてたんですか?』

オル「そうなんだ。ヒーロー活動中にね。

道路で倒れているところを私が発見して、病院に運んだのさ。」

『…あ、ありがとうございます!』

オル「HAHAHA、ヒーローとして当然のことさ!

それから、いくつかの質問に答えてもらえるかな!?」

『はい。』

私が覚えてるのは、いつも通りの授業を受けて、いつも通り家に帰ろうとして、ヒロアカの新刊を書店で見かけて衝動買いして…、歩道で開けて読んでたところまでだ。

オル「まず、君はどうして道路で倒れていたんだい?

覚えているところまで、教えてくれないか?」

『…えぇっと、覚えてなくて…』
『いつも通り帰ってたら、マンガの新刊を見かけて、

衝動買いして歩道で読んでて…そこから何も覚えてないで

す』

オル「そうかそうか。じゃあ、君の個性はなんだい?」

…ん???そうか。私は、本当にヒロアカの世界に来てしまっているらしい。体は元の世界のまま。所持品も手元にあるし、元の世界の記憶も、マンガのあらすじだって覚えてる。つまり、私には個性があるかもしれない…?

『…え、と、個性については…わかり、ません』

オル「、分からない…?」

『、でも、私、ヒーローに、なりたいです。』

オールマイトはやさしく微笑んで、「分かったよ。」と言った。

オル「たくさん努力したまえ!未来の有望なヒーローの卵よ!!」

『…っ、はい!!!』

来たのだ、理屈はわからなくとも、ヒーローを目指せる世界に。わたしは、ここで、強く、強くなりたい。