第6話

六杯目〜抹茶ラテ one〜
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2017/12/07 04:32 更新
あらあらこんにちは。
またまたお会いしましたね。
ご機嫌いかがですか?
今日のお客様はどんな方でしょう。

チリリン♪

あら、今日のお客様がいらしたようです。

「いらっしゃいませ」

「こっ、こんにちは…」

「ご注文はお決まりですか?」

「はっ、はい、この抹茶ラテ
持ち帰り一つ…」

「かしこまりました」

お客様は、すこしふっくらとした
体型のスーツの男性でした。
丸い眼鏡をかけていて、とっても
優しそうな方です。

「おまたせいたしました。
抹茶ラテお持ち帰りです」

「あ、ありがとうございます!」

さあ、お出かけの時間です。
トプン、と抹茶ラテに飛び込んで、
そわそわと歩く男性に合わせて
ゆらんゆらん揺れました。

「だいちさん!」

「みっ、みどりさん…」

「すみません。お待たせしてしまって」

「いえ、僕も今来たところですっ」

なんだか男性…だいちさんは、
ずっと緊張しているようです。
気になったわたしは、ぷっくりとした
大きな手におでこをつけました。
うっすら、ゆらゆら、甘い匂いの
湯気の奥に、抹茶ラテみたいに
ほろ苦いだいちさんの
恋心が見えます。

“みどりさんと二人きりなんて、
夢みたいだ!絶対成功させるぞ…!”

そんな心の声が、聴こえてきました。

「どこに連れて行ってくださるの
ですか?」

「あっ、えと、あの、美味しいって
評判の、料亭でも…」

「本当ですか。楽しみです」

「きょっ、今日はお受けして
いただいてありがとうございます!」

「いえいえ、お話を伺ったときから
お会いしたいと思っておりました」

どうやらおふたりは、お見合いで
お知り合いになって、会うのは
初めてのようです。そしてだいち
さんは、お話を受けたときから
みどりさんに夢中だったようです。
でもずっと緊張しているようですね。

“やっぱり、綺麗だなぁ…
あわよくば、また会う約束を
したいけれど…”

あらら?だいちさんたら、
もうみどりさんにメロメロですね。
また、会う約束をしたいみたい
です。もしかしてお仕事かも
しれません!

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