第9話

九曲目
197
2021/04/10 08:14 更新
鈴木怜央
鈴木怜央
ちょっ...お前なに泣いて...
泣いている?私が?

頬には一滴の涙がつたっていた。

何かを察したのか怜央が誰も居ない公園に向かう。

それに黙ってついていった。
青風音羽
青風音羽
ハハッ...最低だ...私みたいなやつと遊びに行ってくれた人に対して気持ち悪いなんて思っちゃうんだから...
今更後悔したって遅い。

明日は学校を休もう。

いや、もういっそ不登校になってしまおうか。

...そんなことをしたらあの親はなんて言うだろうか。


怜央はひたすら黙って話を聞いてくれる。
青風音羽
青風音羽
..あぁもu
春川紗希
春川紗希
音羽ちゃん!
青風音羽
青風音羽
え....なんで.....
走ってきたのだろう、息を切らした春川さんが私の目の前に来て肩をゆらし声をかけてきた。
春川紗希
春川紗希
鈴...ハァハァ..木君..ハァハ.....ちょっと席...外してもらっていい?
鈴木怜央
鈴木怜央
あぁ...わかった
春川紗希
春川紗希
ありがとう
怜央が公園を出ていった。

「ありがとう」と怜央にお礼をいったときにはもう息が整っていた。

流石毎年リレーの代表選手に選ばれている走力と体力だ。
青風音羽
青風音羽
さっきはごめn
春川紗希
春川紗希
もう音羽の前で隠さない!!
青風音羽
青風音羽
...は?
謝ろうとした瞬間意味不明な言葉をぶつけられ罪悪感など一気に抜ける。
青風音羽
青風音羽
えっと...は?どういうこと?
あっ...しまった...

いつもの怜央とのノリで強い口調に...

普通の女子相手にこれは悪く捉えられてしまう
青風音羽
青風音羽
あっ...ごめん..
春川紗希
春川紗希
そのままでいいよ
青風音羽
青風音羽
....え..?
春川紗希
春川紗希
なんて言えばいいのかわからないけど...その....
春川紗希
春川紗希
あぁ"もう!!
言葉を選んでいたようだが最終的に投げやりに話し始めた。
春川紗希
春川紗希
リスカなんてどうでもいい!!勝手に病んどけ!
春川紗希
春川紗希
友達と絡んでて女子同士の面倒くさいいざこざに巻き込まれるたびにどうでもいい、いい迷惑だと思う!!
春川紗希
春川紗希
理想の友達になんかなりたくない!!こんなキャラを偽りたくない!!
春川紗希
春川紗希
中学の時ボカロを好きって言ったらずっとヲタクだっていじめられ続けて作り続けた偽個性なんて捨てたい!!
青風音羽
青風音羽
・・・
突然のことに開いた口が塞がらない。

でもなんとなくわかった。

過去のことをズルズル引きずって苦しんでいたんだろう。

自分と一緒だ。

息をゆっくり吸う。
青風音羽
青風音羽
なるほどわかったよ!!結局はお前も裏の凄いやつだったんだな!!
青風音羽
青風音羽
私の前じゃその個性だしなよ!!少なくとも私はそのお前みたいなタイプだからね!!
青風音羽
青風音羽
結局は私もお前も過去のことずるずる引きずって阿呆なことしてたんだよ!!
こういうときこそ「勢い」が役立つのだろう。

勢いで言いたいこと全部言ってしまってまた一呼吸置く。
青風音羽
青風音羽
...お疲れさま
これ以上のことをこの性格に対して言う必要は無いだろう。

女子のように「群れたい」といったりする習性もなく一番楽な関係を築ける性格。

自分がこのような性格になったのは親に言われたあの一件後だろう。

春川さんはいつからだろうか...
春川紗希
春川紗希
..フフッ...ありがとう
春川紗希
春川紗希
あーもうなんか全部どうでもよくなったわ、気分直しに明日もゲーセン行こっ!
青風音羽
青風音羽
うわぁ...金大丈夫なの?
春川紗希
春川紗希
まぁ...なんとかなるでしょ!



夕陽がかかった公園からの帰り道に二人の陰と、それを見守るように少し離れて後ろを歩く一人の姿があった。
鈴木怜央
鈴木怜央
(よかった...)









つづく

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