森は溜息混じりに、那津は語尾に音符が着く様な声色でそう言った
那津の発言に、森は何度目かも分からない溜息を着く
話そうとする太宰の口を、那津は人差し指で柔く抑える
「其れには答えられないよ。」っとでも言うように
不服だったのか、少し太宰は拗ねた様な顔をする
人差し指を離すと、那津はニコッと笑った
そんな様子を見ていた太宰は、不意に那津の両手を勢い良く掴んだ
唐突な爆弾発言に森は驚くが、当の那津はまるで他人事の様な風を吹かせている
掴まれていた手をやんわりと解き、今度は太宰の頭の上にポンっと乗せる
不貞腐れた様に言う太宰に、那津は此方も何度目かは分からない笑を零す
そう言うと、太宰は目を少し伏せ、一言
分からないと言う様に森が少し首を傾げると、
太宰は顔を上げ、光の灯ってない瞳で彼を射抜く
そんな言葉に、那津は目をパチクリと瞬かせた















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。