⚠️🎸さんと🐑さんが喧嘩した話です。
🐑さん視点
話が全て繋がっている3話構成になっています。
1話【言えなかった本音】
2話【言えなかった本音の、その先に】
3話【二人だけの秘密のデート】
【言えなかった本音】
夕暮れの教室に、重たい空気が漂っていた。
机の上に置いた手をぎゅっと握りしめ、僕は彼を睨む。
彼はとぼけたように笑うけれど、その笑顔が逆に胸をざわつかせた。
放課後、友達の前で「俺は誰にでも優しいからさ〜」と冗談めかして言った彼。
軽いノリだと分かっていても、自分だけが特別じゃないみたいで、どうしても引っかかってしまったのだ。
声が震えた。
彼は一瞬きょとんとした後、
困ったように視線を逸らす。
沈黙が流れ、重たい時間が降りかかる。
小さくて自信のなさそうな声が🎸さんの口元から
聞こえた。
彼は髪をかき上げて、小さくため息をついた。
その言葉に、胸がじんわり熱くなる。
ふざけてばかりに見える彼の、本当の心。
僕は安心したような声で思わず口にすると、彼は照れ隠しのように笑った。
そう言って差し伸べられた手を、僕は少しためらいながらも取る。
彼の手の温もりに触れた瞬間、怒りも寂しさも少しずつ溶けていった。
夕暮れの窓から差し込む光の中で、僕らは静かに笑い合った。喧嘩したことで、かえって絆が強くなったような気がした。
【言えなかった本音の、その先に】
夕暮れの教室で、あなたと彼はようやくぎこちなくも仲直りをした。
差し伸べられた彼の手を取った瞬間、胸にあった棘が少しずつ溶けていく。
彼はふっと笑った。
その言葉に胸が熱くなる。
彼はチャラそうに見えて、どこまでも真剣で、そして以外と不器用だ。
これは僕しかしらない。僕にしか魅せてくれない一面。
そう思うと僕は🎸さんにとって特別な存在なんだなと再確認できるような気がして、なんだか安心してしまう
彼がぽつりとつぶやく。
わざとおどけた調子で言うけれど、瞳の奥は真剣そのもの。
僕はつい頬を膨らませた。
すると🎸さんはおかしそうに笑って、机に肘をついたまま、顔をぐっと近づけてきた。
距離が一気に縮まり、心臓が跳ね上がる。
囁くような声が耳に落ちる。
茶化すようでいて、本当は必死にあなたの気持ちを確かめようとしているのが伝わる。
わざと顔を背けると、彼はふっと息をもらし、次の瞬間、柔らかく笑った。
そっと手を取り、指先を絡める。
その温もりはまっすぐで、冗談ではないことがすぐに分かった。
静かな教室に、彼の声が優しく響いた。
僕の胸の奥まで届き、涙が滲みそうになる。
おかしいよね、僕は前から🎸さんはそんなことしないって分かっていたのに。
かすれた声でそう言うと、
彼は安心したように微笑んだ。
そう言って額を軽く合わせる。
ふざけていた彼が見せる、本当の姿。
その甘さと優しさに包まれ、心が完全に溶けていく。
——夕暮れの教室で、二人だけの世界がそっと始まっていた。
【二人だけの秘密のデート】
仲直りを果たした放課後。
教室を出て並んで歩く僕と🎸さんの間には、少しの沈黙が流れていた。
けれど、それは気まずさではなく——お互いに照れているから。
彼が不意に口を開く。
軽い口調で言いながらも、その瞳は真剣だ。
あなたが首を傾げると、彼はイタズラっぽく笑った。
断る理由なんてなかった。
頷くと、🎸さんは嬉しそうに目を細め、自然と手を取って歩き出す。
向かったのは、学校近くの小さな商店街。
焼き立てのたい焼き屋さんの前で、彼は迷わず二つ買った。
たい焼きを割り、僕に半分差し出す。
ってなんか僕の方あんこ少なくないか…?
ふざけながら笑う彼に、思わず吹き出してしまう。
その笑顔を見ていると、さっきまでの喧嘩が嘘みたいに遠く感じられた。
日が暮れかけたころ、二人は公園へ足を運んだ。
ベンチに座ると、🎸さんは背中からギターを取り出す。
彼の指先が弦に触れ、夕焼け空の下で柔らかな音が広がる。ふざけるでもなく、真剣な眼差しを向ける彼。
僕は胸の奥が熱くなり、自然と🎸さんの肩に寄りかかっていた。
彼が小さく囁く。
その甘すぎる言葉に、心臓が跳ねる。
けれど、彼の腕の中は安心そのもので、頬がゆるむのを止められなかった。
——喧嘩の後だからこそ、こんなにも温かい。
今日のデートはきっと、一生忘れられない。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。