山口が歩いていく
俺は竜に向き合う
俺は言葉を上手く紡ぐことが出来ない
だから一言
竜に謝る
俺とあなたの勘違いだった
何も聞かずに責めたのは俺らだ
竜は俺らに弁解をすることなく1人学校を
去っていった
あなたが俺と仲良くなってすぐ、
竜について俺に言ってきたことを思い出す
あなたも俺も竜のこと分かってるつもりだった
自分が不利な立場になっても黙って歯を
食いしばる、それが竜だってこと
ほんとに竜に申し訳ないことをしたなって
あなたもあなたで竜と顔を
合わせづらいのだろう
1番竜と一緒にいたのに分かって
あげられなかったこと
つっちーと日向に支えられてついて行く
あなたは無事かな……?
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。