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2018/09/09

第64話

重岡side
僕の突然の「ありがとう」に、神ちゃんは一瞬驚いてたけど、

でも、すぐにニコッと笑った。

神山
俺の方がありがとうやわ

そう言って。


神山
しげとはさ、1個しか年違わんし、普段は年齢なんか考えへんけどな?

やっぱ、いざって時、しげはお兄ちゃんやなって思うねん。
しげはちゃんと、あかんことはあかんって怒ってくれるし。

俺もさ、しげと会えてほんまよかった。


神ちゃんはそう言った後、少し俯いて、頭を掻いて、僕を見た。

神山
・・・俺のこと、諦めんでくれてありがとう。

俺さ、一生忘れへんから。

しげのおかげで、デビューできること。

そう言ってはにかむ笑顔に、じんわりと胸が熱くなる。
重岡
神ちゃんはほんまに必要やからやで。
そう言って、「でも」と付け足す。
重岡
今やからいうけど、神ちゃんおらな、デビューする意味ないって思ったんもある。

神ちゃんおらな、絶対俺さ、

楽しくないもん。

言いながらなぜか泣きそうになって、やから笑ってごまかすと、

神ちゃんは「何言うてんねん!」って言いながらも涙が滲んでた。


鼻をすする音が響いて、「なに泣いてんねやろうな、俺ら」って言いあいながら笑う。



重岡
なぁ、また来ような、ここ



何度も歩いた道を振り返ってそう言うと、神ちゃんは大きく頷いてくれた。



きゃっきゃはしゃいだあの日も、

しりとりしながら帰ったあの日も、

一人で寂しかったあの日も、

雨の中びしょ濡れやーって笑いあったあの日も、

真剣に話したあの日も、



全部、宝物。




神ちゃん、


ありがとう。




神ちゃんと出会えて、


それだけで僕は、



生きててよかったって、思うんだよ。