第63話

重岡side
933
2018/09/09 14:02
中間
じゃあまた明日な!
小瀧
じゃあねー!

濱ちゃんと淳太君と照史君は3人で、望と流星は二人で手を振って先に帰っていった。


僕は神ちゃんと、いつも通り二人で歩く。


神山
なぁ、ちょっと寄り道してこうや
神ちゃんがそう言って、駅までは遠回りになるいつも通った道を指さす。


なぜか、帰りたくなくて、


ここにずっといたくて、



二人でのんびりと川沿いの道を歩いた。


重岡
よおここ歩いたな
神山
せやなぁ


神ちゃんには、いろんなことを教えてもらったな。

ダンスのことも、歌のことも、電車の乗り換えとか、

せや、ロッカーの使い方まで。


舞台の時は、毎回お互い熱くなっていろんな話をした。


重岡
神ちゃん、ありがとうな
そう言ったら、神ちゃんは「え?」ときょとんとした。

重岡
俺と、友達になってくれて。


たった一言、言葉にすればそれだけやけど、


神ちゃん、

神ちゃんはさ、俺に出来た、初めての親友なんやで。


神ちゃんはね、


俺を変えてくれた人なんやで。




そんな言葉は、照れくさくてどうしても言えなかった。

プリ小説オーディオドラマ