俺とどんひょんがさんひょぎひょんと出会ったのは
大学サークルでの新歓で ,
あの時は
大人しくて控えめだけど
優しいから周りに人が寄ってくる
小さくて可愛い人
そんな印象だった
その印象を抱いたのは , 幼馴染のどんひょんも同じで
二人して盛り上がった
そんな関係が変化したのは , 新歓から二ヶ月後
今から一年ちょっと前のこと
俺がひょんにサシ飲みに誘われた日からだった
俺も , ひょんも
大分酔っていたんだと思う
素面だったらあんな誘いには乗らなかった , はずだ
その日から俺たちは
ただの先輩後輩じゃなくなった
どんひょんもそうだって ,
気づいたのは少し後だったけれど
所詮体だけの関係の俺たちに
何も言う権利は無いと理解していた
半年前 , そう告げるどんひょんに
俺は黙って下を向いた
あの人を本気で好きになったところで
絶対振り向いてなんて貰えないし
想うだけ無駄だって
そう言ってやりたかった
だけど , 言えなかった
自分に何度も言い聞かせてきたのに
結局俺も本気になってしまったから
いつものようにひょんと二人でベッドに転がっていたら
突然髪色の話になって
赤にしたいけど周りに止められる , と
しょげてしまったひょんの茶色の髪に触れた
柔らかいこの髪が
カラー剤のせいで傷んでしまうのはもったいない
はしゃぐひょんが可愛くて
次の日に美容院を予約した
赤髪にしてから
よく知らない女に話しかけられる事が増えたけど
俺の目にはひょんしか映らなかった
それから数日後
行きつけのバーに来ないかとひょんに誘われ ,
行った先のバーで店長に気に入られた俺は
そこでバイトすることになった
そういうバーだってのは後から知ったけど
俺のバーテンダー姿を見てひょんが楽しそうにするのが
すごく嬉しくて , 続けることに決めた
















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。