第94話

↝014 忙しない心の温度 .
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2025/11/13 09:00 更新










 segs side









 テントに戻るとリレーが始まっていたみたいで
 皆の応援の声を聞きながらさっきの
 あなたちゃんの言葉を思い出す。




hnkz
 『 三枝先輩、その、なんで
 ここがわかったんですか、? 』 




 髪がびしょびしょに濡れていて。
 風邪を引きそうな格好で大丈夫か心配してたのに、
 その言葉で出そうとしていた言葉がでなくなって。

 ただ、あったことをそのままはっきり言おうと
 しただけなのに、なぜか言えなかった。







 応援の声が少し遠くに聞こえる中、
 俺はさっきのあのときのことも思い出した。


 ――次は応援です、という放送が聞こえて
 ハッとして前を向き、あの子に近づこうとする。



 …が、先に紫色が近づいて、その紫色に
 あの子は気付いて嬉しそうに笑っていて、
 グッと胸が痛くなって動かした足を止める。


 諦めたいのに、やっぱり諦めらめきれない…
 そんな、ドラマみたいな馬鹿馬鹿しいセリフが
 浮かんで、なんだか自分が凄く見苦しくて


 踵を返そうとした。…筈だったのに、





 …あなたちゃん、? 



 サラサラとした黒い髪を高く結んだ、朝も見た姿。

 お互い頑張ったら下の名前で呼び合おうなんて
 ちょっと小さな約束をして笑顔で分かれたはず
 だったのに、今のあなたちゃんはなぜかチアの服を
 着ていて、何か一生懸命に願うように胸元を掴んでいた。





 チアには流石に出ないって言ってたあなたちゃん。
 何か不安事があったりすると胸元の何かを強く
 掴んでいるクセがあって、



 …それを今もしているのを見つけた瞬間
 思わず駆け寄っていて。




 あなたちゃん、 
hnkz
 失敗、したらどうしよう、下手くそだって思われたら、 
 指を指されちゃったら、こわい、こわい、だれかっ… 
 あなたちゃん、!
 …大丈夫、落ち着いて!! 






 うわ言をぼーっとした目で呟いていて、
 段々胸元の何かを掴むのが強くなる手を、そっと
 安心させるように手を被せて強く名前を呼ぶと

 やっと気づいたようにこちらをバッと見て
 驚いたように目を瞬かせるあなたちゃん。





hnkz
 せん、ぱい…? 
 チア、急にやることに 
 なったんでしょ? 
 それってすっごい緊張するし 
 不安になっちゃうよね
 でもさそれでも頑張ろうって 
 思えてるのって凄くない?
 あなたちゃんなら絶対 
 出来るよ、俺が保証するから! 




 どこか上から目線で語ったふわっとした
 確証のない言葉。

 でもなぜか安心して欲しくて、
 あなたちゃんにはずっと笑っていて欲しくて、
 そう言ってニッと笑顔を見せて
 勇気づけるように手をまた握りしめる。





hnkz
 …先輩、私頑張ります、だから…
 ちゃんと私のこと見ててくださいね!! 
 …うん、ちゃんと見てるよ 





 さっきまで真っ青な顔だったのに、すっかり
 顔色が元に戻っていつもの笑顔を見せてくれた
 あなたちゃん。


 「 頑張って、 」その言葉は
 言えなかったけど、スッキリした顔をみて、
 拳をぎゅっと握りしめて。


 始まりの放送が
 なってあなたちゃんを見つめた。
















 迷走時の非表示にしたものの再喝です‼️
 見たことある人居ますかね…?
 すぐ非表示したのできっと少数の人しか見たことないはず…!!



 ここらへんのやつです!!⤵️⤵️







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