俺の部屋には、ベットと机、椅子、それから小棚しか無い。
前はもっとあった気がするが…まぁ、捨てたんだろ
…それより。
周りの奴らの反応がおかしい。
まぁ、俺は外に出られないから、アイツらが部屋に来る時ぐらいしか会えないが。
ただ、そんな短い時間でも分かるぐらいにはおかしい。
紫霊はずっと喋るかと思ったら黙ったり。
ルビーは喋らなくなった。全くだ。
だから、俺の部屋はいつも静かだ。
…
じゃあなんで残ってる?
見ないと記憶には残らない
お前は逃げているだけ
アイツらみたいな理由も無しに
ただ 見つけるのが怖くて
お前は 何をしている?
"あの頃から変わってねぇな"
何も、分からない。
それが、とてつもなく苦しい。
何処か、安心している自分もいる。
おかしい、のに。
また、あの夢を見たいと、願っている自分がいる。
そういえば、俺の部屋はこんなんじゃ無かった
こんな家具、見たことも無い
じゃあ、ここはどこだ?
………そうか
俺、おかしくなってたんだな
自覚、したくなかったのかもな
だから、消したんだな
俺が
精神科にいる事を。
こんなに苦しむなら
思い出さない方が良かったのかも知れない。
俺が精神科にいる事。
そして入院している事。
精神病にかかっている事。
大切な人が死んだ事。
それが分かった所で、今俺に何か出来るわけでも無い。
それに、その大切な人がどんなだったのか、何も覚えていないしな。
だから、様子がおかしかったんだろう。
なぁ、教えてくれよ
お前はいつも、行くべき所へ導いてくれたよな。
キラのことが嫌いなわけじゃ無い。
ただ、思い出すのが辛くて、苦しいだけ。
事実を受け止めたく無い。
知りたく無い。
僕にはわかんないよ。
ここまできたら全部思い出したい気持ちがある。
だが、考えるたび、キラが出てきて苦しくなる。
…こんな状態じゃ、何も考えられないな
いっそのこと、
でも、まだ全然思い出していない。
思い出してから死ぬ。
それまで生きなきゃならない。
そこに関しては全く持って覚えていない。
博麗神社にいた?
一緒にいた?
紅魔館にいた?
俺じゃないやつと一緒にいた?
一人だった?
…もしかしたら、前提が違うのかも知れない
俺がいると思っている幻想郷。
もしかしたら、俺らが元いた世界かも知れない。
いや、そもそも幻想郷なんて無かったのかもしれない。
その瞬間。
俺の目の前に出てきたのは。
俺がナイフを持っていて。
キラが頭と腹の辺りを紅に染めて。
そのキラの表情はとても安らかで。幸せそうで。
とても死んでるとは思えなくて。
俺は目から雫が零れ落ちていて。
後ろから人の叫び声が聞こえて。
その中にアイツらの声も聞こえて。
次第に聞こえなくなっていく。
___________________そんな、悍ましい記憶だった。
全部、どうでもよくなる。
そりゃそうだ。
大切な人を、自分で殺したと言う事実を知ったのだから。
その経緯は知らない。もう知ろうとすら思えない。
…アイツらは元気だろうか。
いや、ルビーと紫霊は一応元気だった。
気掛かりなのは…
紅葉だな。
大切な仲間のはずなのに、『まぁ良いか』と思ってしまう。
本当、駄目だな。
ど う し ま す か ?
アンケート
ザキに本当の事を知らせる
知らせる
82%
知らせない
18%
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どうぞ。ご自由に。
変わりはしませんが。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。