第4話

1 . 水無瀬 奏真 編
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2023/10/09 05:21
暖かい部屋の中、1人の少年は1つため息をついた。
 奏真 .
 奏真 .
何処もかしこも暗いニュースばっか、、、
日曜の朝、水無瀬みなせ 奏真そうまは1週間ぶりの休みを満喫するために早起きをした。
だがいざリモコンを握ると、コンビニ強盗が起きただの有名人のスキャンダルだの、、、
読者の為に割愛するが、本当にそんなニュースばっかりだ。
 奏真 .
 奏真 .
はあ、こたつだけが俺の味方だよ、、、
そうやって奏真がこたつに潜り込むと、こんこんと玄関の扉を叩く音がした。
しょうがないな。一度入ると中々戻れないこたつとおさらばしながら、冷たい床を踏み締める。
 奏真 .
 奏真 .
(住所特定アンチか、はたまた過激ファンか、、、)
そんなことを考えながら、奏真は恐る恐る玄関の扉を開けた。
するとそこには、、、
 らゐむ .
 らゐむ .
こんにちは、水無瀬くん。
“彼女”がいた。
 奏真 .
 奏真 .
なんだ、君か。
 らゐむ .
 らゐむ .
、、、いつも通り冷たいね。
“彼女”はにこりと微笑むと、美しい髪を揺らしながら当たり前のように部屋へと入ってきた。
 奏真 .
 奏真 .
、、、君の不法侵入癖はいつ治るのかな。
 らゐむ .
 らゐむ .
さあ?
軽い冗談を挟ませながら、“彼女”をリビングへと案内する。
いつも通りふざける“彼女”は、1年前と全く変わっていなかった。
女性
ねえ、見てよあそこ!
女性
あの人、もしかして水無瀬くん!?
女性
CMで見るよりかっこいい〜!
しんしんと雪が降り積もる中、女性の黄色い声が聞こえる。
 奏真 .
 奏真 .
(街で出歩くぐらい、好きにさせてほしい、、、)
奏真はめんどくさい気持ちを抑えながら、そそくさとその場を後にしようとした。
だが、その様子をファンが許すわけが無い。
それどころか、逆に燃えてくるのが夢見る乙女の常識だ。
女性
あ、あの、、、奏真くんですよね?
ほら、寒さのせいか頬を赤らめて話しかけてきた。
 奏真 .
 奏真 .
、、、はい。水無瀬奏真です。
奏真が少し喋っただけで、女性はきゃ〜と高い声を上げた。
そして、もう逃すまいと奏真の手を強く握ってくる。
 奏真 .
 奏真 .
あの、やめて下さい。
 奏真 .
 奏真 .
触るのは禁止と事務所も、、、
女性
私、奏真くんがCMに出始めたころからファンで、、、
女性
ずっと喋って見たくて、、、
出た、昔からファンだったんですよアピール。
今日少なくとも11人は同じことを言っていた奏真に、その言葉が通じるわけがない。
奏真は炎上覚悟で言葉を口にしようとした。
その瞬間、、、、
 らゐむ .
 らゐむ .
お姉さん、やめておいた方が良いですよ。
優しい声がその場に響き渡った。
声の主の方へ視線を動かすと、美しい少女が立っているのが目に映る。
女性
な、なによ。
女性は何かやましいことでもあったのか、そのまま何処かへと逃げ出してしまった。
その様子を見て驚いていた奏真を横目に、少女は1つ呟く。
 らゐむ .
 らゐむ .
あのお姉さん、貴方の言葉を録音して脅しの道具に使おうとしていましたよ。
 奏真 .
 奏真 .
、、、え。
 らゐむ .
 らゐむ .
水無瀬さん、今度からは防犯ブザーを持ち歩いてはどうでしょう。
 らゐむ .
 らゐむ .
貴方が出ていた、CMの。
 永遠 .
 永遠 .
どうも永遠でぇす☆
 永遠 .
 永遠 .
今回は水無瀬奏真くん編でしたねっ!
 永遠 .
 永遠 .
淡路ちゃんの不思議さを表現しようとしたらこんな目に、、、(((
 永遠 .
 永遠 .
みなさんも過激ファンにはご注意を!!!!←
 永遠 .
 永遠 .
ばい〜!!
さかずき ふう

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