第8話

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2020/10/09 16:29



お昼も終わり私はずっと考えていた‥






廉に紫耀と体育祭の委員になった事
どう伝えようか‥‥




廉はきっと嫌な顔をするだろう‥

‥‥というか時々見せる不安そうな
弱々しい表情が頭に浮かぶ






ダメだ‥‥
思いつかない。















平野紫耀
おーい!あなた!!
あなた

えっ、なにっ?

ふいに呼ばれた声にびっくりして立ち上がる








平野紫耀
もぉーー!
何回読んでも上の空なんだから!
あなた

ご、ごめん

平野紫耀
ホームルーム終わったし
早く委員会行こっ♪
なぜかニコニコして言ってくる
彼に可愛いと思ってしまう自分がいる。







というかもうそんな時間か‥‥。



いろいろ考えすぎて後半の授業
まったく入ってこなかったな‥‥



平野紫耀
ほら!早く行こっ
あなた

う、うん‥‥




どうしよ‥‥
廉に委員会の事まだ言ってないや。





いや、廉に会わないように
ばれないように行けば‥




永瀬廉
あなたー!はよ帰ろっ


‥‥‥そうですよね。

いつも登下校一緒だし

廉、いつも迎えきてくれるもんね。


浅く考えてた私がバカでした‥‥‥‥




教室の入り口で手を上げ早く帰ろうと
言わんばかりにこちらを見つめてくる廉。







平野紫耀
あーー、廉に言ってなかったね!
俺らさ
あなた

あーーーー!!!

私は慌てて、言いかけてた紫耀の言葉を遮る
永瀬廉
うっさ!あなたどうしたん?



私が声がデカすぎたのか廉は両耳を塞いでいる
あなた

ごめん‥‥そういえば私‥
今日先生に呼び出されてたんだよねっ

平野紫耀
え?、いや今日は
あなた

あーー!紫耀も今日友達と勉強して
帰るって言ってなかった?

平野紫耀
は?




私は必死に紫耀に目で訴え
それ以上言うなと言わんばかりに
廉にばれないように首を横に振る







平野紫耀
あーー、うん‥そう。





紫耀はやっと分かってくれたのか
話を合わせてくれた






永瀬廉
え?そうなん?
紫耀が勉強とか明日雪やな!笑



ケラケラと笑いバカにする廉。


平野紫耀
俺だって勉強くらいしますよーーっ
永瀬廉
いや、はじめで聞いた笑
てかあなた俺待っとくで!
あなた

え?、いや!
なんか時間かかるって先生言っててさーー

永瀬廉
そうなん?でも帰り心配やし‥
あなた

だ、だいじょうぶ!
もう1人呼び出されてる子いて
その子と帰ろうって言っててさー





必死に頭を回転させて廉に嘘をつく。
永瀬廉
そっか、分かった!
また帰り連絡してな!



私の頭を撫で、大好きな笑顔で笑ってくれる廉。




その笑顔を見ると嘘をついた事に
罪悪感を覚え、廉に申し訳なく思う。
あなた

うん!分かった!
廉も気をつけてねっ

永瀬廉
おう!


じゃあなーと紫耀にも言い廉は帰って行った。








あなた

ふぅ‥‥なんとか誤魔化せた

平野紫耀
てか、なんで廉に嘘つく必要があるの?
不思議そうな顔でこっちを見てくる
あなた

まぁ、いろいろね‥‥

平野紫耀
いろいろって
あなた

まぁいいじゃん!早くいこっ




私は誤魔化し教室を出て行く
平野紫耀
おいっ、待てよ!



紫耀は追いかけるように私についていく













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