第16話

16話
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2021/04/11 13:27

そして時は経ち、私ラナ、7歳になりました。


この4年間、思ったよりも大変だった。
婚約者の件を承諾した時、私は王妃教育や、ほかの貴族との付き合いなど、色んなことを忘れていた。

ぶっちゃけ、クソきつい。
だって、一日の3分の1は王妃教育、残りの時間もほかの貴族のお茶会やら舞踏会やら.........
私の自由時間が限りなく少ない!

書庫に入れる!って浮かれて婚約受けたの誰だよ!
私だよ!

そのせいで婚約から4年が経った今でも、王宮の書庫は読み尽くせないまま。
ルイはずっとニコニコしてましたね!
こうなることを知ってましたね!

でも、いいことがなかった訳では無い。
読み尽くせてはいないけれど、結構な量の本を読んで、知識をつけた。
もう、やったら目立つことくらいは分かるようになった。.........多分。

もうひとつ、変化があったと言えば、ルイツアからルイと、愛称で呼ぶことを許された。
なんか知らないけど、愛称で呼ぶのは特別なんだとか。
私の場合、2文字だから相性も何も無いな。


そして今日、また新たな変化が訪れる。

私、ラナ、学園に入学します。

いや、長かった。
学園の存在を知ってから、いろいろと調べ回った。
その結果から言うと、学園とは、貴族と、1部の特待生の平民が魔法や座学、男子は武術、女子は婦人教育などを学ぶところらしい。
平民の特待生は、魔力が高い子供限定。
貴族は、どの爵位でも入れる。

平民では、5歳の誕生日の時に魔力を測るが、貴族は学園が始まってすぐにある成績テストで魔力を測る。
つまり、私の魔力が初めて人に知らされる。
これはまずい。

なんてったって私は元大魔法使い。
魔力がバカ高い。
悪目立ちする可能性が高いのだ。

そう思って、魔力の操作の練習を再度ひたすらやった。
そして今日、入学式の後に魔力測定。
魔力操作によって、魔力量を誤魔化せる.........はず!

前の方の人を見て、平均よりもちょっと高いくらいにしよう!

ルイツア・リラ・マリアネス
ラナ、何やら楽しそうだね?
ラナ・リハイント
そうですね、入学式が楽しみなので。

嘘ですよ〜楽しみじゃないですよ〜不安ですよ〜
ちなみにルイは魔力測定で圧倒的な魔力量を見せ、天才王太子の名を手に入れていた。

何も考えずに全力を出せる人は心労が少なそうでいいですね〜


さて、ルイと話しているうちに着いてしまいました、学園。

それでは入学式に向かいます。
以上、現場のラナからでした!


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緊張するぅ………

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