「まだかな……」
フロイドはラウンジで
ジェイドとカリムを待ち続けていた。
その様子を心配したアズールが近くに寄る。
「どうしたんです?お前らしくない、」
フロイドの隣に立ち
ため息を1つして呆れた顔を向けた。
「……なんでもねぇし、」
拗ねたように口をとがらせ言うと
アズールは深いため息をつく。
「何でも無い訳ないでしょう?さっきから見ていれば…働かないでただ立っているだけじゃないか、」
呆れた様にフロイドの事を指差す。
少し怒ったように見えるが
心配した様にも見える。
「……まぁ好きにしなさい。大方カリムさんの事だと思いますが、」
カリムの名を言うと
フロイドはアズールを見た。
かなり動揺し、口をハクハク,とさせている
「な、何で…分かんの?」
やっと声が出せたと思うと
情けなく薄い声が出ていた。
目は見開き、立派な歯は白く光る。
「見ていればわかりますよ。どうせカリムさんが来ると聞いて待っているんでしょう?悪い事は言いませんがラウンジを壊さないでくださいよ。」
アズールは淡々と告げる。
その言葉を聴いたフロイドは
うつ向きながらも頷く。
「では僕は行きますので。」
そう言うと奥の方へ歩いていく。
(やっぱ、アズールは優しーなぁ…)
そう思いフロイドは
自分の頬を叩き清々しい顔をしていた。
(ジェイドになんか…渡さねぇし…!)












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。