過呼吸を起こした俺は今、保健室で休んでいる
俺は轟を無意識に嫌っている
最初はそのことに気づいてはいたが
理由は分からないし考える気もなかった
まぁ合わない人間は当然いるしみたいな感じだ
でも、さっきの過呼吸でやっとハッキリわかったのだ
轟と荼毘は似ている
まぁ血が繋がってるから当たり前だ
ちなみに俺は荼毘の過去を
知っているし荼毘も俺の過去を知っている
どちらも酒に酔った勢いで喋ったからな
顔つきも、戦闘時の素振りも、
目も、雰囲気も、どことなくあいつに似ている
だから俺は無意識に轟を嫌っていた
過呼吸を起こした時、轟の姿が完全にあの時の
荼毘と重なって"あの出来事"を思い出して怖くなった
忘れるのは得意だったはずなのに
まるで昨日の出来事かのように覚えている
思い出すとあまりにも生々しくて、
怖くて、気持ち悪くて、吐き気に襲われる程だ
性行為は正直汚いとしか思ったことないし、
男も女もバカみたいに腰振って喘いで…気持ち悪い、
心の中でそう呟いた
轟side
あいつのあんな顔初めて見た
明らかに俺を怖がっている、
それも過呼吸を起こすほどに
俺、あいつに何かしたっけな…
それと前から思っていたこと
だが砂神は俺を見る目が少し変だった
初対面の時も俺ではなく
誰か違う奴を見ているような
誰かと重ねて見ているような
俺が初めて砂神に話しかけに
行った動機は気になっていたからだった
最初に俺の気を引いた点は
やっぱりあのずば抜けた戦闘能力の高さだ
そこを起点として俺は砂神に興味を持ち始め
砂神のことをもっと知りたい気持ちが強くなった
あまり多くを語らず謎な部分が多い砂神
その割には存在感があり人目を引く奴だった
時々、あいつが可愛く見えることもあった
これっておかしいことなのか…?
こんな気持ちになったのは初めてでよく分からない
ただ、あいつが攫われた時は
ものすごく悔しくて心配で仕方なかった
大事にしたいって心から思った
最初の話に戻るが、あいつが過呼吸を起こした
時も、やっぱり誰かを重ねるようにして俺を見ていた
そしてふと、相澤先生が
ホームルームで言っていた言葉を思い出した
ホームルーム中…
あの言いぐさは誘拐された
ときに砂神に何かあったことを意味する
一緒に居た爆豪なら何か知ってるかもしんねぇ
砂神を大事に思う轟と爆豪であった
in仮免許取得会場【国立多古場競技場】
訓練の日々は流れ試験当日、
皆コスチュームを持ってバスから降りた
試験の説明によると合格者は一割を切るらしい
一次試験が始まった
爆豪切島、轟、砂神は単独行動始めた
その他は塊になって動いた
どうせ固まってもあとから
バラバラになるに決まってる
それなら最初から単独の方が楽でいい
100人近くの受験者たちの
ボールを上から風で巻き上げたのは…
士傑高校の夜嵐イナサだ
大量のボールが大風と砂によって
受験者たちに降り注ぎ、ボールが当たっていく
俺はこの坊主の風に砂と
自分のボールを混ぜて合格をもらった
まぁ簡単に言えば坊主を利用したんだ
即関わるとめんどくさいタイプの
人間と判断し俺は速やかに坊主の前から消えた
やっぱり砂神あなたの下の名前という
男は予想の斜め上をいってくる
その後の二次試験を終え
仮免許試験は終わり合格者発表の時だ
雄英の入試試験と同様
謎の自信を胸に自分の名前を探した
予想通り、モニターにはきちんと俺の名前が入っていた
どうやらうちからは二人脱落者が出た
まぁおつかれとしか言いようがないが
喧嘩になるのが目に見えたため黙っておいた
減点された分は加点で
補っているためまぁ上出来だ
next day…
しれっと超絶煽りを含んだ言葉を響かせるあなたの下の名前
あなたの下の名前は物間の肩にポンと手を置いた
まぁ色々あったが今日からまた通常の授業が始まる
授業前にインターンの話が出たが睡魔と戦っていた
俺にはそんな話、頭どころか耳にも入ってこなかった
ボヤっとした視界で黒板を眺めた____________
next…














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。